投資家にとって最も大切な性質は素直さしかないと私は考えています。
それほどにこの世界の住人は屁理屈を捏ねて自己主張を絶対主義化する人たちが後を絶たないわけです。
そしてそのほとんどが最終的破綻への道へと通じているのがとても厄介な話なのです。
こういう事例を私は過去数十年何度も繰り返し繰り返し見てきました。
相場は終わりなき修行のようなものですから、一時的大成功者など続出するわけですが、永続的大成功者というのは本当に極々一握りとなる厳しい世界です。
まあ相場に限らずどの勝負の世界も継続性のある活躍が出来る人というのは極々一握りなわけですが、相場の場合、他の世界と違ってその人を錯覚させる一時的大成功をもたらしてしまうことを頻繁に良くやるという例が出てしまうために本当により難しいながらそこから抜け出しにくい大変な世界です。
私はそんな荒波の世界を生き抜いてきて、もちろん相場の勉強や経済の勉強なども一通りしたわけですが、そういった知識は何の解決にもなりませんでした。
最初はまだまだ勉強不足なのだろう。もっと知識を増やせばより上手く行くようになっていくのではないだろうかと考えていたわけですが、しかしそれは大きな間違いであると気づいた日は本当に衝撃的な閃きでした。
どうということはない相場における継続した成功はすべて投資家の心の問題であるという相場の真理に至っただけの話なのですが、そこに至るまで結構遠回りした自分がいるわけですね。
そしてその心の問題を対処していく上で最も大切な性質は素直さであると結論付けたわけです。
相場における素直さとは何か？
それは市場の考えに素直に従い続けることが出来てしまうということに尽きます。
素直であることは騙されやすい
素直であることは騙されやすいという側面が一般社会にはあります。
身だしなみがピシッと揃ったイケメン詐欺師にこうすべきだと言われると素直にこの人は信用できるから信じるべきだと感じてしまうような人であったりします。
本来は詐欺師は外見から決して訝しがられないようにきちんと揃えるのがプロの詐欺師としての基本ですからそんなところで騙されてはいけないわけですが本当に素直な人というのは騙されてしまうものなのです。
投資詐欺は相変わらず横行しており絶対儲かりますよなどといったそんなものに引っかかるのは論外ですが私はFA1級資格を持っておりますと相手を信用させておいてから少し儲かっているところを示してから一気に掠め取るといったあくどい手法が行われています。
ですから素直さはむしろ投資詐欺に遭いやすい人であり良くないのではないかと思われてしまうことでしょうね。
相場において必要な素直さとは
間違ってはいけないのです。
そういう人たちは相場を語る人たちに素直さを発揮してしまっています。
相場において他人など全く信頼できません。
相場を語るだけの人など一切信じてはいけません。
学歴、経歴など何の役にも立たないのが相場の真理です。
それは巷の相場の成功者失敗者の肩書のバラエティの豊かさを見れば容易に理解出来ますね。
そうではなくて市場の考えに対して素直さを発揮するということが大事なのです。
素直になるべきは市場の考えのみなのです。
ただこちらもなかなかに難しいものです。
何故なら市場は別にあなたを騙す気は全くないのですが、結果的には騙すことになることも多々であり、この世の詐欺師たちと何ら変わらないように一見見えるからです。
しかしそこで素直さを発揮してください。
市場は大いに騙しますが、人間のあくどい詐欺師とは違って非常に素直な詐欺師なのです。
いずれにせよまずは相場において必要な素直さとは市場の考えに対しての素直さのみということを理解してください。
市場の考えの素直さ
市場に騙されたと感じているあなたの心理は理解できますが、市場の考えは決して人間の詐欺師のようにこいつを騙してお金を掠め取ろうと画策している騙しではありません。
ただただ市場は自分の考えに従って自由奔放に相場を動かしているだけです。
洗練されたしっかりと準備されて実践される大人の詐欺師ではなく、ただただ子供のように素直に自分の好き勝手に考えを押し通しているだけなのです。
この違いを理解するとこの詐欺師か可愛く見えてきます。
本当に少年少女のように純真に株価を上げたり下げたりしているわけですね。
その市場の考えに対して素直さを持って相場を張り続けることがとても大切なのです。
決して騙されたとかいって憎悪や復讐心の対象にしてはならないのです。
市場の考えの素直さとはそこに理屈も動機もない子供のような好き勝手な動きをしていると理解して相場を張ることがとても大事なのです。
子供への対処法
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日は素直さの大事さを反復しました。
市場の考えは本当に素直です。
素直に株価を上げたり下げたりします。
本当に気まぐれに自由気ままに突然急変させたり長々と停滞させたりしますが、そこに何の理屈もありません。
このことをまずは理解することが全ての投資家たちにとって大事なのですが、なかなか自分は切れ者の知識豊富な投資家だと過信している人たちはこの子供のような素直な市場の考えを理解できずにこんなはずじゃない、こういう経済指標、業績指標から判断すれば株価はこうならねばならない、なるはずだと自分の考えにこだわって翻弄されてしまうのです。
ですからこの素直さを理解することがまず大事でそれを理解した上で、ではこのような子供とはどのように対したら良いのか？ということを次に考えていけば良く、それは当然ながらこちらも素直に市場の考えに従い続けるしかないのです。
そこに理屈も何もなくただただ自由奔放に振舞っているわけなのですからそこに翻弄されることなく自分の考えにこだわらずに黙々と付き従い続ければ良いのです。
本当に相場の真理はこれだけのことなのですが、このこれだけがなかなかできずに多くの投資家たちは今日も自分の考えにこだわってしまっているのです。
