相場を張る姿勢において大事なことにこの一貫性というものがあります。
得てして多くの投資家たちは逆張りが駄目だから順張りだとか、ファンダメンタル投資が駄目だからテクニカル投資だとか自分の売買に一貫性がありません。
隣の芝生は青く見えるとは言いますが、もう少し自分自身というものを見つめなおす必要があるわけですね。
日ごろからあの銘柄が大化けするだなんだとくだらないことを考えているからそういう一貫性のない売買になってしまうわけですが、それはある意味では相場で成功し続けることが出来ていないからといった理由もあります。
今日はこの一貫性というものを考えてみたいと思います。
手法の確立
売買手法は相場技術の肝です。
あなたがどんな売買手法で相場を張るのかは当然ながら決めておかねばならないことです。
ただの直感売買で成功を収める天才トレーダーなどもいないこともないですが、その多くは相場環境にたまたま恵まれていた一時的成功で継続性が無いことが多いですね。
継続して成功し続けている人たちは当然自分の手法を確立しています。
私はいつも投資家としての成功し続けるための精神確立が大事であると述べており実際それが最重要なことであることは間違いないのですが、その前段階として優位性のある手法を使っているということが出来ていない投資家も相変わらず多いというのが実情ですね。
どんな手法を使えばよいか分からないとなってしまうのです。
どんな手法を使えばよいのか？
売買手法など無数にあります。
そのどれでも良いのですが、しかし一つだけ絶対条件があってそれは優位性があるということです。
優位性があるということはどういうことかというと数学的には期待値がプラスになるということ、具体的に分かりやすく述べれば要するにその手法をやり続ければ一貫して長期的安定的に利益を出し続けることが出来ることが検証の結果分かっている手法ということになります。
これがまず分からないと言った人たちも結構多いのです。
しかしこれはあまりに相場を舐めていませんか？と述べざるを得ません。
何故なら分からないわけがないからです。
過去の値動きの結果に基づいて検証してみて確かに安定して利益を出し続けることが出来ているのかどうか試してみれば良いだけの話だからです。
昔素人向けとしてドルコスト平均法による株式累積投資などというものが流行ったときがありましたが、それは過去検証して見れば分かりますが、継続して安定的に収益を叩き出すことが出来る手法ではありません。
まあそもそも売買タイミングをいつにするかを考えるべき売買手法においてこの手の機械的無限難平手法が優位性があるわけがないことは容易に分かるはずなのですが、平気でこれを推奨する証券マンも多いですね。
まあ証券マンとしては株式累積投資は手数料が確実に毎月上がり続ける旨味のある商品ですから自分の業績を上げるという意味では推奨するのは納得できるのですが投資家としては絶対厳禁の手法となります。
このように巷では偽物が玉石混合で多く徘徊しておりますから、どんな手法を使えばよいのか分からないとなってしまうのでしょうね。
でもそのこと自体は全然難しくないのですよ。
優位性のある手法ならなんでもよい。順張りでも逆張りでも乖離収束でも押し目買い戻り売りでも高値追いでも安値追いでももう本当に星の数ほどにあるのです。
大事なことは自分でこれを使ってみたいと思ったものを過去の株価の値動きに照らして検証してみてしっかりと利益を出し続けることが出来ているかどうかを確認することなのです。
その些細な努力さえ怠るならそもそも相場の世界に踏み入るべきではありません。
まずこの手法を確立することが一貫性を保つための大前提となる第一歩です。
一貫性というもの
相場において一貫性はとても大事なことです。
一貫性とは相場においては適切な売買を継続出来ているということです。
一貫した資金管理、一貫した売買手法実践、特定銘柄特定取引にこだわらない、自分の感情に振り回されない、客観的に適切に売買を継続できる姿勢のことを言います。
優位性のある手法が確立すれば後はそれを継続するだけで良いのですが、その継続を妨げるものとして自分の心の問題があるわけです。
様々な値動きや相場情報、他人の煽りなどを見ることによって自分の感情を起伏させて一貫性というものを排除してくるのです。
短期売買のつもりが含み損が拡大してしまって当面株価が戻らない状況になっても難平しながらこの企業は将来性があるから保有し続けていればいつか株価も元に戻ると考えて長期投資にするなどといった投資家は少なからずなのです。
そこにあるのは常に自分自身の損益状況によって感情が起点となって一貫性のない実践行動をしてしまうといった真理があります。
一貫性というものは常に感情行動との対比にあるものであり、投資家としてはいかにその感情を相場を張る段階に持ち込まないかといったことが大事となるのです。
自分の行動に一貫性を保たせるためには
感情を完全に抑え込むことは出来ません。
しかし自分の行動に一貫性を保たせるためには感情を一定程度制御する必要性があります。
そのためにどうしたらよいのか？
感情を抑圧、排除しようとすることはストレスになるだけで健康的にも良くなく難しいことなのですが感情を制御することは誰でも可能なのです。
感情を制御するとはどういうことでしょうか？
一言で述べれば感情を発出している自分を認めること、そしてそれを解放することです。
この一連の自分の心の作業が感情を制御するということになります。
感情を発出する自分を認める
まずは感情を発出する自分を認めることです。
自分はここで利益確定を出来なくて悔しい想いをしているんだなあ。
自分が仕掛ける前にスルスルと動いてしまった逃してしまった魚の大きさに仕掛けておけばよかったと後悔の念を抱いているんだね。
大利が出て随分と大喜びしているねえ。
大損してしまってかなり落胆してしまっているよね。
周りの人があなたを見たらとうとう気が狂ったのかと思われるかもしれませんが、こうやって自分自身に言葉を丁寧に発していって今自分が発出している感情をしっかりと認識することがとても大事なのです。
そうすることでどういった相場状況、損益状況、値動き状況であなたがどのような感情を発してしまうのかということが分かってくると同時になるほどこの感情を発出すること自体はなかなか避けられるものではないなということを理解していきます。
理解すると言うことはそれをする自分を認めるということでもありますのでこの過程はとても大事な過程ですので恥ずかしがらずにきちんと自問自答してみてください。
自分に言い聞かせるという意味合いもありますね。
喜んでいるんだね、怒っているんだね、哀しんでいるんだね、楽しんでいるんだね。
喜怒哀楽を感じるあなた自身をきちんと丁寧に一つ一つの局面でしっかりと自己分析することが必要なのです。
感情を解放する
次に感情を解放します。
感情を抑圧しようとすることはとてもストレスを感じます。
何故なら感情とはどうやっても起きてしまうどうしようもないものだからです。
どうしようもないものを無理やり抑えようとすれば非常に大きな精神的ストレスを感じ、それが溜まりにたまって爆発してしまってとんでもないことを起こしてしまう人もたまに世間の話題になってしまいますね。
感情を抑圧することは人間としてもあまり良くないことであり、実際社会ではこれをしなければならない瞬間も人間関係などではあるのですが、その後即解放することが出来るスキルを身に着けていると人生という意味でも上手く生きやすくなるでしょうが、相場でもまた同様ということになります。
感情を発出している自分を認めた後、それを解放するのです。
その具体的な説明を言葉で何とか表現すると感情を感情のままに受け流すということになります。
大損して苛立っている感情を私は感じている。
そのとき確かに私は苛立っています。
その苛立ちをそのままに放っておくのです。
苛立ってはいけないと考えて抑圧してはいけません。
苛立ったままにそのままでいるということになります。
最初は多分何のことか理解できないだろうと思うのです。
しかしここは私翁の言うとおりにやり続けてみてください。
こういう思考過程を演技し続けていくことによって少しずつ感情を受け流すということをあなたの脳が学んでいきます。
まさに感情を発出しそれを認め、そして即解放してしまう、ストレス無き、迅速的に再び元の何事もなかったような真っ新な状態で相場を張れるあなたが形成されるようになるのです。
ここに相場を張る上での一貫性を保つ大きな鍵が眠っています。
一貫性のあるあなたであること
最後までお読みいただきありがとうございました。
相場で一貫性を保ち続けることは難しいことです。
値動きは常にあなたを翻弄し続けて様々な感情を誘発していますし、巷に蔓延る様々な相場情報なるくだらない情報もあなたの一貫性ある売買を阻む誘惑物となって毎日情報更新され続けています。
しかしそれでも相場で一貫性を保ち続けることは成功し続ける投資家であるためには必須事項なのです。
従って常に自分は相場を張る上で一貫性のある行動をしているのかどうか自己監視を怠らないで下さいね。
私翁も今日も自己監視を怠っていません。
確かに現在のような易しい相場で大利は出続けていますが、それに奢ることなく謙虚に謙虚に私自身を厳しく見つめています。
売買手法に違反している売買はないか、余計な取引はないか過剰な資金は投下していないか、感情の起伏による特定のこだわりは生じていないか、一貫性を保つための努力を今日も一切怠っていないのです。
それはこれこそが相場で成功し続けるための大事な姿勢だからです。
あなたも一貫性というものを意識してみてください。
いい加減な売買では当然駄目ですし、いい加減なあなた自身でも当然駄目なのです。
一貫性のあるあなたでい続けるために今日私が述べたことをじっくりと反復してまた日を改めてまた読み返してみてを繰り返して一貫性のあるあなたであり続ける自分形成に努めてくださいね。
