トラウマ

独活日記(相場を生き抜くために)

我々人間は様々な実体験を繰り返すことで様々なトラウマを抱えながら生きています。

子供のころは共に過ごす期間が長い親の影響が最も大きくなります。

子供の口癖を見ていればいつの間にか親が普段よく言っている言葉が頻繁に見えてきてその子の家庭環境が見えてきてしまうことが多いですね。

ですから親としては子供の前で話す言葉には常に注意しなければなりません。

私は教育の専門家ではないですから偉そうなことは言えませんが、息子や娘がいるところで話をするときには常に言葉に注意していわゆる否定的な言葉をなるべく使わないように心がけてきました。

それが良いのか悪いのかは定かではありませんが、私自身は親の影響によって多くのトラウマを抱えてきましたのであれこれ学問を教えることは出来ないがこれだけは気を付けて息子や娘たちの人間形成においてトラウマを与えてしまう確率を下げる努力だけはしてきました。

そして相場でも同様に多くの投資家たちが今日も多様なトラウマを抱えています。

今日はこのトラウマに関して考えてみたいと思います。

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トラウマとは何か?

まあ誰でも基本的な意味合いは分かっていることでしょうが、一応きちんと定義しておきましょう。

トラウマとは日本語に訳せば心的外傷ということで良いのでしょう。

つまり心に傷を付けられるといったことになります。

皮膚を傷つけられれば血が出て痛みを感じて非常に具体的に明らかなものが見えるわけですが、心を傷つけられても傍目からは血も出ませんし痛みも感じませんから何事もなかったかのようにスルーすることが多くなります。

もちろん自然治癒力によって見えない心の傷もしっかりと修復していく過程を踏んで回復していくなら良いですし、心の健康な人たちは総じてそういったことを日々こなしているわけですね。

つまりトラウマ、心的外傷とは様々なコミュニケーションや様々な事象、天災や人災、などによる衝撃によって大なり小なり日々誰しもが心の傷をつけられることがあるわけですが、大抵は時間と共に傷は修復して回復していく方向性にあるということです。

相場におけるトラウマ

相場におけるトラウマももちろん様々ありますね。

過去ポジションに拘って追証になってしまったトラウマだとか、難平を繰り返して含み損を膨大にして塩漬けし最終的に債務超過上場廃止になって株券は紙くずになってしまったトラウマといったような究極的なトラウマもあります。

基本的には総資金をすべて失う大損失となってしまうような過剰な信用取引によって借金を抱えてしまうような事態に陥ってしまうときに多くの投資家たちは大きなトラウマを抱えてしまうわけですね。

そして小さなトラウマとしてはいわゆる結果論で見る思考ですね。

もっと買っておけば売っておけばから始まってこのときあのときこうしておけば良かった悪かったということを感情的に認識してトラウマを積み重ねていくわけですね。

相場師としての私のトラウマ

私のトラウマは以前のブログ時代にも述べていますが39連敗の経験です。

39取引連続して負け続けたときは私も自分のやり方を疑い、自分はこのまま連敗し続けて相場師として生きていけなくなってしまうのではないかと思い、強い衝撃を持ってトラウマを抱えてしまいました。

現在でも当時のことは走馬灯のごとくに鮮明に思い出すことがありますね。

しかしここで同時に39連敗後の40取引目の大勝利のこともしっかりと覚えています。

このとき別に数字としてテレビゲームであるならレベルアップしましたと祝福の効果音が鳴るような目に見える具体的なものは何もないのですが、自分自身何か成長したといった実感が強く沸いたことを強く印象深く残っています。

思えば勝率20%の手法なのですから39連敗など確率的には十分にあり得る事象なのです。

振り返ってじっくりと再考して見れば容易にこのことに気づいたはずなのですが、当時においてはトラウマを抱えてしまい、その克服に結構時間がかかりました。

今思えば良き思い出であり、相場師としての成長過程の必要事と考えることが出来るのですが、大変だったことは決して忘れることは出来ません。

トラウマは意外と気づかない人も多い

このことは気を付けた方が良いですね。

意外と自分では自分のことが分かっていないといったことが良くあります。

トラウマを重ねていてそれが大きくなって強い精神的ストレスとなっているのにそれに気づかずに相場を張り続けている投資家も多いのです。

大損してもそれが相場だそういうこともある仕方がないとは言うのですが、実際にはトラウマを抱えてしまっていることが多いのです。

そこでしっかりと自己を見つめてケアしておかないと取り返しのつかない大失態を犯すリスクがあるのですね。

基本的に常識的に強い衝撃を受けるだろう失敗を犯したときには別に平気だそれが相場だと達観しているかのごとき自己認識をする前に少しだけで良いのですので自省する時間を取ってみてください。

このちょっとしたことが非常にあなたの心の健康のために重要なのです。

トラウマの克服へ向けて

最後までお読みいただきありがとうございました。

相場を張り続ける限りトラウマを抱えてしまうリスクは高いです。

そういった値動きをし続けるんですね。

まさにこれだといった聖杯を見つけたかのような自信を完全に打ち砕いていくような相場が突然やってくるのです。

そのときトラウマを抱えることなく淡々としていられる投資家は少数派です。

私は老成してしまいましたのでこういったトラウマを相場で植え付けられてしまうことは少なくなりました。

長年の相場経験によって相場で起こるあらゆる事態を経験し尽くしてしまったということなのでしょうね。

結局人は経験しないと本質は理解できません。

過去の歴史を学べばこういう場合はこうなるといったことは学べはしますが、ただそれは知識として得ただけのことなのです。

つまりこれでは片手落ちであり、トラウマを植え付けられるリスクは解消されないわけですね。

結局相場を張り続けていって自分で実体験して初めて分かることが無数にあり、それを一つ一つ消化していくしかない、トラウマを克服していくしかありません。

そのためには結局自省する時間を十分に取っていくしかなく、あの銘柄が買いだ売りだといった巷の評論家たちが有益な情報だとして提示している馬鹿らしいものを収集する暇を除外して自分自身を見つめることをやっていくことが大事です。

私翁のこの真摯な訴えかけに対してどれだけの投資家の心が響くか定かではありませんが、結局は体験して初めて分かってくることなのでしょうねえ。

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