将来の結果論

独活日記(相場を生き抜くために)

相場がどうなるこうなる、この銘柄が上がる下がる、すべては将来の話です。

人生の将来を語ることは楽しいことですね。

それと同様に相場の将来を語ることも楽しいようです。

それでお金を稼いだり、相場操縦したりしている低俗な連中も後を絶ちません。

そういった情報を求めて奔走する投資家たちもたくさんいます。

将来は未知ゆえに誰にも分からぬこと故に自分は分かっているかのごとき自信家が求められ続けているわけですね。

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将来を語ることは無益である

一般社会において将来を語ることは良いことです。

誰しもがそれぞれ夢を持ち将来を語ることで厳しい現実の中で今日も生きようと努力できるからです。

しかし相場で将来を語ることは無益です。

何故なら将来相場がどうなるかなど誰にも分からないことですが、その将来を語ることでその語ったことに対して偏りを投資家が持ってしまうからです。

多かれ少なかれバイアスがかかってしまうのですね。

カリスマ投資家がこれから株価が上がる可能性が高いと述べるだけでとある投資家がこれから株価が上がる可能性が高いとバイアスをかけてしまうことがあるということです。

それがその通りになることもあればその通りにならないこともありますので結果その通りになればますますそのカリスマ投資家の言うことを盲信してしまうようになりますし、その通りにならなければ自分の損失に対してカリスマ投資家に責任転嫁したりしてしまうわけですね。

ですから相場の将来を語ることは全ての投資家たちにとって無益なのです。

無益だけなら良いのですが、有害となることも多々あるわけです。

将来を信じることは意味がある

将来を信じること、これは実は大切なことです。

何故ならこれから株価が上がる可能性が高いのではないかということを信じられなければそもそも相場を張ることが出来ないからです。

盲信は固執を生み、相場では大失敗を犯すリスクを高めてしまいますが、まずはリスクを取って未知なるこうなるだろう将来を信じて行動することが出来るために将来を信じることは意味があると言えるわけです。

私はこのことを一定の自己信頼と表現しています。

自分の思考、決断に対してある程度の信頼感を持って信じるということですね。

この表現は本当に難しいのです。

自分の考えに妄信してはいけませんし、自分の決断にこだわってしまってもいけないからです。

自己信頼するということは自分の考えを信じるということであり自分の決断を採用して実践するということになりますから、盲信やこだわりへと昇華してしまうリスクを伴います。

故に私は「一定の」自己信頼と表現しています。

自己を信頼するのだが、しかしそれは一定のことに過ぎないということを強調するためです。

一応仕掛ける決断をする程度には自己判断を信頼するということになります。

いずれにせよそういう意味で将来を信じることは意味があります。

将来の結果論

そして将来どうなるかといったことに対して的中した的中しなかったということはすべて結果論に過ぎないのですね。

自分は全部当てただと何十年も前に言ったことを取り出して誇る愚かな煽り屋もいますが、結局株価は長期においては上がるか下がるかの二択ですから言い続けていればいつかは当たる程度のものでしかないのです。

つまり将来の結果論を語ったところでまさに結果論に過ぎないことであるということです。

我々実践家がやらねばならないことは現在の実践なのです。

現在どう実践してどう結果を出すかがすべてなのです。

それに対して将来の結果論は物の役に立たないのです。

大事なことは今この瞬間にどう行動するのかであって将来の結果論を語ることが今すべき実践に繋がることは永遠にないのです。

従って将来の結果論を誇る人間は総じて評論家の類であり、我々実践家に求められることはいかに将来の結果論を当てるかではなく今現実の結果として圧倒的利益を出し続けているのかどうかということが問われ続けているのですね。

今、この瞬間に生きる

最後までお読みいただきありがとうございました。

今日は将来の結果論と題してその相場における意味というものを考えてみました。

投資家は将来を賭けるわけなのですが、将来の結果は常に後出しで分かる結果論としてでしか分かりません。

従って将来の結果論を語ることも考えることも無意味なわけですが、では何を語り考えればよいのかということになりますね。

そしてそれは今、この瞬間に生きるということになります。

これは長期投資でも短期トレードでも何も変わりません。

今、この瞬間において仕掛けるべきなのか手仕舞うべきなのか、保有すべきなのか、日々アップデートし続けていくということです。

それが今、この瞬間に生きるということであり、投資家が語り考えなければならない唯一の事となるのです。

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