迷いの作法

独活日記(相場を生き抜くために)

人は迷うものです。

単純に道に迷うというのみならず人生に迷う人は数多くいます。

私ももちろん迷い続けています。

しかしこの迷いを深刻にとらえるべきではないのです。

深刻にとらえた人が精神的に苦しくなってしまうのです。

迷いというものは当然あるものであり相場でも常に株価が上がるだろうか下がるだろうかいつ仕掛けたらよいのだろうかここは手仕舞うべき瞬間なのか迷い続けることになります。

ただこちらもやはり深刻に捉えるべきではないのですね。

今日はこの迷いというものに対する作法ということを考えてみたいと思います。

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迷うということ

相場において迷うという気持ちが沸いてくる瞬間は行動を起こすべき瞬間ではありません。

まずはこのことを理解しましょう。

相場を張る上で仕掛けにせよ手仕舞いにせよその瞬間に迷うということはあり得ない話なのです。

いつ仕掛けいつ手仕舞うのかどれほどの資金を投下するのかはもうすでに行動を起こす前に決まっていなければならないからです。

決まっているならただそのまま実践するだけであり迷うことはあり得ません。

しかし迷う気持ちが沸くということは準備がしっかりと出来ていないということなのですね。

迷いはあなたの準備不足の現れ

しっかりと準備しているなら迷うことはありません。

従ってあなたはどういったことを迷っているのかを正確に把握してそれが無くなるまで相場を張ってはいけないのです。

迷うあなたがいるならそれは間違いなく準備不足ということになります。

いつ仕掛けるのか?

これはまあ事前に考える人は多いでしょうね。

闇雲に仕掛けて失敗したくないという思いを抱くのが普通だからです。

いつ手仕舞うのか?

これを事前に考えておかない人は少なからずおられます。

本末転倒な話ですね。

仕掛けるときはどういう状況になったら仕掛けるといったただ一つのことがあります。

しかし手仕舞うときは様々な違った状況というものを想定してどの状況でどうするのかを決断しなければなりませんので事前に決めておかなければ適切な決断が遅れてしまうからです。

いずれにしても迷いはあなたの準備不足の現れであるということになります。

迷うあなたを卑下する必要はありません

迷うあなたがいた場合、それは売買停止すべきであるということに気づかされたということになります。

従って迷うあなたを卑下する必要はありません。

むしろあなた自身の相場に対する準備不足の姿勢が分かることが出来たきっかけとなったと考えるべきでしょう。

実際人生は迷いの連続です。

そこで懊悩してしまって精神的に病んでしまう非常に真面目な方々も少なからずなのですが、それは大きな間違いなのですね。

迷うことは大なり小なり誰でもあるのです。

大事なことはその次の姿勢で、迷ってばかりで自分は駄目だと卑下するのではなく、迷う自分をよりよい自分形成のためのきっかけとしての気づきと見なすといった姿勢を保つことです。

相場においては迷うということは準備不足でありもっとしっかりと実践において迷いが消えるまでしっかりと自己分析しなければならないのです。

迷いの作法

ではここからこの迷いの作法を考えていきましょう。

まずは前述したように相場技術、物理的な問題です。

本来的には相場のプロとして論外ということになるのですが、いつ仕掛けいつ手仕舞うのかどれくらいの資金投下をするのか、いわゆる売買手法というものはすでに実践前にすべてあらゆる事態においてすべき行動が確定していなければならないということです。

実は多くの投資家たちがこの当然のことが出来ていないままに売買しています。

故に株価の値動きで迷い間違った行動を誘発してしまいがちとなります。

ですから迷いが現れたらそもそもあなたは自分がやるべきことをすべて理解し実践する体制が整っていないということに気づき、その体制が整うまで売買停止を実践するといった作法を行います。

精神的な問題

次に精神的な問題です。

何をやるべきかは分かっていても実際のところとある局面において迷いが生じる投資家は少なからずです。

しっかりと相場技術を確立しておりそこに一定の自己信頼を置いていながら迷いが生じるということはあなたの精神的な部分を考えなければならないということになります。

あなたは自分で決めたタイミングであったのに何故仕掛けに躊躇したのか?

あなたは自分で決めたタイミングであったのに何故手仕舞うことが出来なかったのか?

あなたはなぜ過剰な資金投下をとある取引に投じてしまったのか?

これらに対する自分の規則は決まっており、それは適切なものであるのに何故淡々と実践できなかったのか?

適切なことを分かっていながら実践できない最大の理由はあなたに精神的な問題があるということになるのですね。

具体的な精神作用

仕掛けに躊躇するあなたはどんな精神作用がその瞬間に起こったと思いますか?

詳細な部分においては投資家それぞれで違うという答えになりますが、その多くはそこが適切なタイミングであると認識しながらももう一方で損失を出してしまう仕掛けなのではないか?そろそろ反落してしまうリバウンドしてしまうタイミングなのではないかと自分勝手な将来予測をしてしまっているということになります。

次に手仕舞いに躊躇するあなたはどんな精神作用がその瞬間に起こったと思いますか?

こちらも詳細な部分においては個人差がありますが、その多くはあなた自身の強欲によるところが大きいです。

つまり損失を出したくないという気持ち、もっと大きな利益を出したいという過剰な欲望が適切な手仕舞いタイミングにおける実践を妨げるということになります。

もう少し待てば含み損が減るのではないか?もう少し待てばもっと利益が膨らむのではないか?そう思ったことが一度もない投資家はほとんどいないかと思います。

そして過剰な資金投下をしてしまうあなたはどんな精神作用が起こったと思いますか?

その多くは強いこだわり、愛着のようなものを特定銘柄特定取引に持ってしまっているということになります。

経営者に惚れ込んだのか、ビジネスモデルに惚れ込んだのかは分かりませんが、株価が上昇し続けているという結果が出ていないのに特定銘柄に愛着し続けている投資家がいます。

明らかに逆行し続けている取引であるのに何とかしてこの取引で利益を出したいというこだわりで過剰な資金投下をしてしまっている投資家がいます。

総じてこだわり、愛着といったあなたの心理が成せる行動となります。

自分を見つめ直す

最後までお読みいただきありがとうございました。

相場における迷いの作法は簡単です。

相場を張っていて迷うといったことが自分に起きたなら即売買停止をすることです。

プロの相場師は自分の実践行動に迷いは一切ありません。

損失が出ようが利益が出ようが、大損だろうが大利だろうが、気持ちが乗っていようがいまいが、一切関係なく淡々と適切に実践します。

ですから迷うあなたはまだ相場を張る準備が完了していないのです。

とある投資家は物理的技術的に、とある投資家は精神的に準備ができていないということになります。

物理的技術的な部分はわかりやすい数学的な部分であり修正は容易です。

しかし精神的な部分はあなた自身であなた自身を客観的に分析しなければならないという意味で修正が難解です。

ただ私が今日回答を提示したように迷うあなたが生じたらまず売買停止してください。

そして自分を見つめ直す時間を取ってください。

あなたは本当に相場を張り続ける覚悟ができているのかどうかよく熟考してみてほしいのですね。

迷うことは気づきです。

悪いことでは全くありません。

今日理解してほしい、信じてほしいことはたった一点です。

何度も繰り返しますね。

迷ったら売買停止してください。

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