6月の米消費者態度指数が6.6ポイント上昇し米国内経済の回復傾向を示す数字が出てきています。
一方で経済再活動が始まっている州の新型コロナウイルスの感染者数拡大が始まりつつあるといったジレンマが生じており、いわゆる第二波によってふたたびロックダウン措置をしなければならない可能性というものが生じてしまっています。
私は4月の段階ですでに新型コロナウイルスの社会的受容をすべきと述べていますが、米国政府もロックダウンを再開するなどといったことをせずに感染者数が拡大していっても批判を恐れずに国民にインフルエンザ同様、社会的受容をしてくださいと啓蒙していくことが出来るかどうか、そこに経済が力強く復活していくか、それともロックダウンを再びして沈ませることになるか変わってくることになりますね。
スウェーデンのようにロックダウンをしないことによって人口100万人当たりの死者数が世界的にも高い水準になってしまったと痛烈な批判をされたり、ブラジルも同様に感染者数急拡大して徹底的に批判をされていても淡々と独自の道を行きロックダウンすることなく、社会的受容をすべきであるとして進んでいる国は最終的にはもっとも適切な処置をした国々になるだろうと私は考えています。
新型コロナウイルス感染者数、死亡者数といった数字にはもう何も意味がない
国別で感染者数や死亡者数といったものを比較して、そのものの数のみならず、人口100万当たりの数字などを比較してこの国がいいだあの国が駄目だと論じることは無意味な段階に入っているということに気づいていない人たちが相変わらず多いのは残念なことです。
新型コロナウイルスはインフルエンザ同様、根絶は不可能な感染力の強いウイルスであることが分かっており、ロックダウンをしようとしまいと関係なく最終的には人類全体が感染し回復していく過程を踏むしかないものであることが確定したからです。
ですから現段階において人口100万当たりの死亡者数が多いからその国の対策は失敗だ、少ないから成功だといった話には全くならないのですね。
私が何度も何度も繰り返している通り、インフルエンザ同様の扱いとして毎年毎年インフルエンザが猛威を振るって一定の死者数をワクチンがあろうが抗ウイルス薬があろうが関係なく出し続けていても大騒ぎせずロックダウンもしなかったように、COVID-19に対してもワクチンが出来ても抗ウイルス薬が開発されても関係なく一定の死者数を出し続けるウイルスであるということを理解し社会的受容をすることを世界中の人々がしない限りマスメディア等々の煽り屋によって新型コロナウイルス限定で怖い怖いと煽られて各国政府の失政を誘っていくロックダウン再開などといった事態になりかねないということになります。
世界各国スウェーデンやブラジルに倣って毅然と政府が批判を恐れずに新型コロナウイルスCOVID-19を受容できるかどうか、社会的受容へ向けての政策に進めるかどうかが将来の世界経済の行方にとっても大事な点ということになります。
世界中すべての人がインフルエンザかどうかの検査をすることがないように新型コロナウイルスかどうかの検査をする必要性もないですので必要以上に検査数を増やせばよいというものではないというのは米国の状況を見ても容易に分かることでしょうね。
米国は世界最大の検査数を誇っていますが、それが結果論的に感染者数を世界最大としてしまったという事実があります。PCR検査に関しても過剰な信奉を持ってはいけない検査であり、結局検査は医師が判断して必要だと判断した人限定でやればよいだけのものなのです。この点においては米国は間違いであり、闇雲に気軽に誰でも検査できる環境を作るということは不安や恐怖を煽るだけで早急に止めた方が良い政策でしょうね。
その点においては日本は検査数が少ないと批判されるいわれはないということになります。
患者が求めたら検査すべきだという意見もありますが、私は医師がすべきと判断したらやるということで全く問題ないと思います。患者側の不安や恐怖はマスメディア等々の煽り屋の責任でありこういった人たちに責任を負わせるべきですね。
利益確定が入った米国市場
半値戻しは全値戻しになるかといったタイミングで利益確定売りが入り、調整局面継続を支持した現段階ということになりますね。
上記したように経済指標は回復基調なものが続出しており、経済再活動でそこに拍車がかかる可能性があるわけですが、一方で新型コロナウイルスの再感染急拡大可能性による再ロックダウンのリスクといったものもくすぶり、株式市場としてもその綱引きが継続する可能性というものが高くなってきています。
ここに関しては私は上記したように新型コロナウイルスの社会的受容が必須であり、米国政府がスウェーデンやブラジルのように批判を恐れずに受容出来るかどうか、つまり感染拡大を受け入れて経済活動再開を維持できるかどうかが鍵ということになりますね。
その決断の結果によって株式市場もその方向性に動き出していくということになります。
ナスダックはプチバブル状況でありこちらはプチバブル崩壊懸念があるわけですが、こちらも結局は新型コロナウイルスに対する政策対応次第ということになるでしょう。
二次補正予算が成立するが結局は一時的なもの
日本では二次補正予算がようやく成立といった遅々とした対応を相変わらずしていますね。
そしてその中身は相変わらずいずれは返済してくれといった融資枠がほとんどであり、これでは多くの中小企業が持続して事業を継続していこうという気にはならないでしょうね。
借金したらそれはいずれ返済しなければなりません。
返済する時期になったときに経済が復活しているとは限りません。
このような将来を考えるといずれ返さねばならないお金をいくら貸してくれたところで将来不安を拭うことは出来ないということになるでしょうね。
私のような国に頼ることのない頼ることが決してできない完全自己責任な相場師という立場からすれば考えが甘い、仕事は自己責任であるのだから融資してもらえるだけで良いじゃないか、少しでも貰えれば良いではないかということになるのですが、今回は国が新型コロナウイルスによって緊急事態宣言を出したことによって経済的損失を多くの中小企業にもたらしたわけですから、それをすべて補償する、つまりその所得をすべて国が肩代わりして提供するといった大胆な方策が必要なのですね。
消費税を減税することによって減退した消費意欲を取り戻すといった政策をすることも大事です。
つまり補正予算の中身を見ていると結局渋ちんな安倍政権といったものしか見えてこず、これでは日本国内経済の疲弊はどんどん進んでいくということになってしまいます。
そして本来はこういったことを一時的ではなく長期持続的に行い続けることが大事であり、それをやれる力は日本にはあるわけなのですが、新型コロナウイルスによってむしろ一時的なものを曲がりなりにもやったのだからこれでお終いといったことになるリスクは日増しに大きくなっていると私は危惧しており、実際その通りの展開となりつつあると見ております。
残念なことですが日本ラースト政策に邁進する安倍政権ですから当然の結果ということになるのでしょうね。
相場の行方の強弱感は異常状態
最後までお読みいただきありがとうございました。
相場師としては上がるものを買い下がるものを空売るだけです。
いつの時代もどんな相場付きでも変わらずこれを実践継続できた者だけが継続した成功を約束されます。
本当に相場の法則はシンプルで、シンプルイズベストなわけですが、相場の行方という意味では強弱感がさらに強くなっていっていると認識しています。
コロナ後変革バブル相場の崩壊の兆しは見えつつありますし、コロナ逆回転相場可能性は少し萎んだ現段階となっています。
新型コロナウイルスパニックによって相場もある程度落ち着きを取り戻しつつあるとはいえ、まだパニック症状が各所に出て異常状態を作り出していると認識しておくのが良いのでしょうね。
いずれはすべてこの異常状態は収束することになりますが、それは新型コロナウイルスの異常状態の収束とともにいつの段階でどのように成るのかといったことは誰にも分らないというのが現実です。
引き続き日々の相場を眺めながら連続性認識をし、次なる方向性を見出して実践していきたいものですね。