綱引き

相場日記(日々の全体相場観)

米国市場は歴史上最高値更新を継続してしますね。

これは何度も繰り返していることですがトランプ大統領の米国内経済政策が完璧であるためにもたらされている客観的な株式市場の評価となります。

一方で我が日本は安倍総理による日本国内経済政策の失政によって酷い状況となってきています。

世界経済を先導して引っ張る米国と世界経済の足を引っ張る日本という対照的な両国の綱引きが現在熾烈に行われているといったところでしょう。

日本市場がそれを体現しているといったことになります。

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世界経済を先導する米国市場

圧倒的な米国市場ですね。

GDPはリーマンショック時から現在までで毎年着実に成長してトータルで50%程度成長しています。

リーマンショックの反省を踏まえていかにして堅実持続的成長を果たし続けるかということを考え続けてきた結果としての今があるということでしょう。

そして何よりも大事なことは米国内インフラ投資を長期的継続的に行うという財政出動政策をトランプ大統領がきっちりと行ったことで21世紀は米国の終わりの始まりとか言われていたことを覆し、21世紀もやはり米国の時代といった将来形成のための土壌を着々と確立している現状となっています。

この米国市場の推移がある限り世界経済は安泰です。

しかし永遠にこれを継続させることは難しく、大統領選後、トランプ大統領の二期目であったとしても民主党の代表者が新大統領になったとしても調整局面を迎える確率は歴史上最高値更新すればするほど大きくなっていきます。

この辺の塩梅が難しいのですが、堅実な調整局面というものを作りながら長期上昇トレンドをいかに継続していくか、これが米国政府とFRBの役割となります。

最新のFRBの見解を読めば分かるとおり、米国経済は緩やかな持続的成長が継続しているとともに、インフレ率は2%を下回っており、全くインフレ過熱を恐れる必要のない状況であり理想的な経済環境ということになるでしょう。

つまり現状はいろいろと対外的にはありながらも上手くやっているということになります。

厳しさを増す日本経済

一方で日本経済は厳しさを増しています。

GDPはリーマンショック時から現在まででたいして変わっていないといった状況なのですが、実はリーマンショックそのものは日本の銀行などはその手の金融商品に手を出す余裕がなかったという意味で救われており日本国内総生産としてはあまり影響を受けなかったといった幸運がありました。そしてリーマンショックから世界的に立ち直る局面において時の日本政府はリーマンショックであるということを言い訳にして当時はばらまきと批判されましたが適切に財政出動を行ったことで一気に成長軌道に乗せたのですね。600兆円超えまで行きました。ただこのときは日銀の金融政策が不味かったためにこの程度の伸びで終わってしまってかつ持続的に財政出動をするべきであったがそういった長期計画ではない短期的な一時的財政出動となってしまったことで民主党政権の管政権時代に一気に財政緊縮路線に転換され野田政権時に消費税増税へと向かわせる決定を財務省主導で行ってしまい、安倍政権もそこから脱却することなく消費税増税し続け、延期はしても決定は覆すことなく10%増税を成し遂げてしまって今に至るということになります。

従って一部のグローバル大企業を除いて日本企業は苦しい経済状況となっています。

上場企業を見ていても基本的に業績好調な企業は日本以外で活躍している海外比率の高いグローバル企業となっており日経平均株価構成銘柄の多くはグローバル企業ですので米国を中心にして世界的に活躍している企業群の好調さと日本国内で戦っている内需企業との圧倒的な差が露呈しているということになります。

そして安倍政権のグローバリズム政策によって好調なグローバル企業が出ているといった評価が成されることもあるのですが、私はそれよりも米国経済の好調さによるところが大きいと思われますね。

安倍総理としては権力維持という意味では幸運であるということになります。

国内経済の失政を米国経済の好調さで補う形で日経平均株価としては新高値更新とはならなくてもそこそこ底堅い推移をするといった体裁を保つことが出来ているからです。

多くの人たちは日経平均株価が上がっているなら下がるより良いし、まあそこそこ経済も悪くはないんだなといった印象を持ちやすくなるため、その中身の詳細を知ることなく安倍政権のやってきたことの本質を隠すことが出来ているということになります。

新型コロナウイルス

このことに関しては今日現在もマスコミが大騒ぎしているほどのことはないというのが私の見解であり続けています。

厚生省が出している国内外の発生状況を見てもらえれば誰でも分かることですが、発生元であり最大の感染者がいる中国において2月10日現在において40171名感染しその内の死亡者数は908名、つまり致死率は僅か2%程度しかいないということになり過去SARSにおいて致死率10%であったことを考えるとそれほどのことではないと客観的に判断できるはずなのです。さらに世界的に感染拡大がある程度広がっていき、数字が収斂していくことによってこの致死率はさらに小さいものになる確率が統計学的には高いと私は見ております。

もちろんこの数字が信頼できないと言う方もおられるでしょうし、これから日が経つごとに感染者数が増えていくことでその致死率に大きな変化が生じる可能性はゼロではないですが、ただ単純に大騒ぎするのではなく本当に圧倒的に人間の生命を脅かすような致死率50%とか70%とかいうようなウイルスなのかどうかということの認識は正しく持つべきだと私は思います。

そして現段階においてはこのような状況でありここに大きな変化が生まれてくることがない限り問題ないという立場ということですね。

藪から棒に危ない危ない危険だ危険だを連呼して危機を煽る煽り屋が横行していますのでそういったものに翻弄されることなく冷静に客観評価を継続していきましょう。

ただ経済的には国内経済において春節という最大の稼ぎ時に中国人旅行者が日本に訪れず京都などもかなり閑散としているといった話も聞きますのでそれが目当てのビジネスをしている国内企業はかなり厳しい情勢に今年はなってしまうということは間違いないことでしょうね。

消費税10%増税よりは影響は圧倒的に小さいものでしょうが、プラスの影響であるはずがなく当然ながらマイナスの影響がある事象であることには違いはありません。

新高値更新を伺うGOLD

金に関しては以前にこのブログでも簡易に述べましたので詳細はそちらを見てもらえば分かります。

私の見解はそのときと基本的には変わらぬままです。

結果として見解を述べた当時から保ち合い上放れとなり上昇トレンドを形成して今日まで来ています。

米国におけるFRBの利下げが大きな要因の一つとともに世界的な金融政策の流れがそのままであるという総合的なファンダメンタル要因があります。

ただ米国株高プラスGOLD高というのは面白い連動性であり、普通は有事の金と言われるように経済危機などが生じたときなどに買われることが多いのですが、今回の事象の意味を考察してみると、やはり世界的金融緩和の方向性という盤石な土台がある中でテクニカル的に教科書通りの展開で動いているといったところでしょうか?

相場師としてはどうでもいい話ですが、現状上昇トレンド継続中であり、数年前の急騰局面の新高値更新へ向けて突き進んでいきそうな気配です。

その水準においてはさすがに一服する可能性は高くなりますが、有事というわけでもない金高という現況を見ていると有事があればさらなる上昇ということでもあり、底堅い推移が継続する可能性は高いというのが私の現状分析となりますね。

強烈な上昇相場となる機会が訪れる可能性というものを心の片隅に置いておく必要性がある局面となっています。

どちら側が勝つのか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

基本的には米国対日本という二国間のみで考えた場合には明らかに米国が勝ちであり、綱引きにならないはずであるといった話になるのですが、新型コロナウイルスの発生元で大影響がある中国が日本側に綱を持ちそうな気配であり、この情勢はまだ経過観察するしかない状況ですがそれ次第では日本側が勝つ可能性は高くなってくるということになるでしょう。

米国が大統領選挙で誰が勝つのかということとそれによって経済政策の変更があるのかないのかどの程度変化してしまいそれはさらに良い方向性なのか悪い方向性なのかどうであれ大転換してしまうリスクのあるのが大統領選挙年でもあり、大統領選挙後はトランプ大統領再選でない場合は全く未知数、トランプ大統領再選だとしてももう次の選挙はないという意味でトランプ大統領が何かを変えてくるかもしれないということになります。

日本では経済的には大して盛り上がっていない、そもそも新型コロナウイルスが蔓延している状況で東京オリンピックを開催すべきなのかどうかも含め不穏となっておりオリンピック後はますます経済が萎むリスクがマインド的にも高いという意味でこんな綱引きをやっている余裕はあるのかなあというのが私の個人的な感想となります。

奇しくも建国記念日に日本は世界経済の足を引っ張る側の綱を引いているなどと述べるのは情けない限りなのですが事実は事実として客観的に受け入れるしかなく、日本が米国側の綱を共に引くような政策の大転換を成し遂げる政権が待望されるといういつもの翁のぼやきということになります。

とまあ長々と述べましたが相場師としては簡単であり上がるなら買えばよいし下がるなら空売ればよいだけの話となります。

勝つ側の綱を出来るだけ引き続けるように心がけるということですね。

日本経済がどうなろうが世界経済がどうなろうが生き残り続ける実践家、それが相場師という奴でございます。

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