アベノミクスの本質

徒然日記(相場以外の話題も)

参議院選挙が迫ってきました。

日本株式市場の将来にとっても日本経済の将来にとっても非常に大事な事象ということになりますね。

今日は平成時代から7年近く続いてきた安倍政権によるアベノミクスという名の政策実践に関しての総括を私なりに淡々としてみたいと思います。

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アベノミクスとは

安倍総理大臣が提唱し実践すると決めた地元の歴史的人物である 戦国武将の毛利元就による言葉であり、息子である三兄弟に当てた教訓的なものを元にして経済政策を三本の矢に例えてそれを実践することによって長きにわたるデフレからの脱却を第一義として実践する政策集ということになります。

第一の矢

第一の矢は金融緩和

当時の日銀は世界各国リーマンショックから立ち直っていく過程において量的緩和拡大に走っている中で特異な存在となっており、その世界各国の圧倒的な緩和に比して過小なものに抑え続けていたので相対的に異常な円高水準をもたらしていました。

日銀の金融政策は完全にデフレ容認政策でした。

それを安倍総理が日銀人事の異動を断行することで政策転換を果たし、いわゆる異次元金融緩和を開始しました。

そこで一気にデフレ脱却期待、インフレ期待が高まることによってその異常なほどの円高は修正されていきました。割安水準に売り叩かれていた株式市場も一気にそれを取り戻していく上昇トレンドが開始したのは記憶に新しいことかと思います。

ここで間違ってはいけないことは第一の矢に過ぎないということですね。

三本の矢としたのは毛利三兄弟が協力して敵と戦いなさいと父親が諭したように三本の矢をすべて正しく投じることでデフレ脱却が可能であるということです。

この基本を間違えてはならないのですが、どうも金融緩和は効果がなかった論が最近は出てきているので述べておかねばならないでしょう。

金融緩和だけでは当然デフレ脱却など出来ないのです。しかし逆に金融緩和をしなくてもデフレ脱却できたわけでもないのです。

ここは注意しなければならないでしょう。

第二の矢

第二の矢は長期的持続的財政出動です。

第二次安倍政権発足時においては確かにしっかりと財政出動したのです。

実際内需から日本経済が立ち上がっていく展開となっていました。

ところが2015年には財政緊縮に走ってしまいます。

ここからいつもの自民党政権のちぐはぐな財政出動したり緊縮したりという中途半端な政策が始まってしまいます。

その要因の一つとして公共事業というものをマスコミも国民も極端に嫌うということがありますね。

しかし各種インフラ投資を赤字を辞さずに実践できるのは政府だけなのです。

民間は利益が出なければ行動しません。

医療介護保育、弱者救済どれもこれも国の補助金なくして成り立たないインフラなのです。

三月になると予算を使い果たすために道路工事が多くなるとか言われ、確かに無駄な側面もあるのですが、良質な道路を利用できるということは物流にとって大事なことであり物流は経済を回す大切なインフラです。

老朽化する水道管やら、公立学校の校舎、体育館等々人の生活の根幹となるもの、子供の安全確保、震災などにおける避難所となるべき場所をしっかりとしたものにしておくのは子孫に渡って必須となる公共インフラです。

例を挙げれば切りはないですがこのようなインフラ投資のために財政出動は毎年10兆円規模で10年間継続する必要があります。

その持続的な政府による投資によって経済が活性化し、民間企業が設備投資に走るきっかけを生んでいくのです。

異次元緩和でインフレ期待をもたらした上で政府が実際に圧倒的投資を継続的に行い続けることによってデフレ脱却緩やかなインフレ経済、つまり借金をするなどして積極的に投資する人、企業が報われる経済が生じていくのです。

第三の矢

そして第三の矢です。

いわゆる成長投資や構造改革ですね。

デフレ脱却のための構造改革をする政策を各分野で打っていく必要がありました。

そうすることで日銀と政府によってデフレ脱却を果たす方向性を示していくことで緩やかなインフレ経済にしていく可能性が生まれていくわけですが、国家としてただインフレにしさえすればそれで終わりではなく経済成長を持続的に果たし続ける必要性があります。

そのためにはそのような環境にしなければなりません。

一つは研究投資ですね。

こちらは財政出動という側面もあります。

研究というものはどんな分野からどんな魅力ある国を支える産業が生まれるかわかりません。従ってあらゆる分野の研究投資を国家的に行う必要があります。

ところが政府は手前勝手にこれから伸びるのはここだとして特定の業界を取り上げて新しい利権作りに励んでしまいました。

特定の業界に研究投資を行うといった発想は国家のあらゆる可能性を阻害します。

研究投資は広く浅くが大切なのです。

もう一つは税制ですね。

こちらは減税にする必要性がありました。

特に消費税は減税、廃止に持って行けば個人消費意欲は大いに沸いてきて経済成長に役立ったことでしょう。

基本的にデフレ対策は減税なのです。

過熱するインフレ対策として増税があります。

現在はデフレなのですから各種減税すればよいだけの話であり政治家にとっては国民受けする正しいやりやすい政策なのですが、安倍政権では各種増税、消費税も8%に増税し、日本国民にとどめを刺すべく今年10月には10%に増税することが確定しています。全くもってアベコベミクスです。

そして過剰な自由貿易抑制、移民規制、民営化規制、といった構造改革をすることによって日本国内におけるヒトモノカネのデフレ対策を講じる必要がありました。

ところが安倍政権は今回のG20でも日本が主導的に自由貿易推進をしているとTPPを誇り、移民推進法案を通し、水道民営化に走ってしまいました。

これらは日本社会的観点からも非常に酷い政策ですが、経済的なものに限定してもヒトモノカネが効率的流動的になるという意味でインフレ対策となり、デフレ経済においてはデフレ深化政策となります。

アベノミクスの本質

アベノミクスの本質はデフレ脱却にありました。

挑戦しようとする意欲がある人、企業が報われる経済を作ることが目的であったはずなのですが、正しい実践は最初だけ、つまり異次元金融緩和を実践し財政出動を一時的に行っただけで後はインフレ対策となる政策実践に終始したということになります。

安倍総理を批判するだけで何か酷く叩かれる風潮は非常に宗教的な怖いものを感じますね。

私は安倍総理個人には何の感情も抱きません。

会ったこともない方ですから好きでも嫌いでもないのです。

やることなすこと何でも素晴らしいと賞賛することもない代わりに敬称を無くして呼び捨てにして嫌悪感を露わにした何でも反対といった大人げない児戯も一切致しません。

ただ安倍政権として実際に行った各種インフレ対策となる政策群はデフレ脱却を高らかに宣言したアベノミクスの変質であると述べざるを得ないということになります。

従ってその結果行ったことに対して批判せざるを得ないのですね。

MMT理論なるもの

その中で国会ではMMT理論なるものが登場しています。

私は専門家ではありませんので細かい説明は学者先生の方々に譲るとして、これを賛同する者も批判する者も少し落ち着くべきだと考えています。

通貨発行権がある国においてはいくら財政出動しても財政破綻はしない。

このことばかりが強調されていますね。

私自身このブログでも以前に述べたと思いますが、これは真実だと考えています。

実際貨幣というものはそのような仕組みだからです。

確かに刷ればよいからです。

ただし政策的に過熱するインフレ経済の局面において積極的に財政出動をすることはあり得ません。

繰り返しになりますがインフレが過熱する経済情勢においては財政出動は控える、財政緊縮政策が正しいのです。

つまりそういう意味でいくら財政出動してもといったことを実際にやることはない故にそもそもあり得ない話であるということですね。

賛否あるのは当然ですし、専門的なものは専門家同士で議論なさればよいのですが、どういう理論が良かろうが悪かろうが、財政出動に関してはデフレ対策には財政拡大インフレ対策には財政緊縮であるという基本のキを忘れずにということになります。

参院選後

最後までお読みいただきありがとうございました。

参院選後の勢力図がどうなるかわかりませんが、どうであっても安倍政権が継続となるなら日本経済の将来は暗いと言わざるを得ないでしょう。

消費税増税を国民が支持したという体裁を整えることも出来ますからね。

そういう意味では政権側に圧倒的敗北を与えてねじれ国会を作れるかどうかといったところに日本の将来が懸かっているということになりそうです。

果たして国民の選択はどうなるでしょうか。

私には皆目見当がつきませんが私は僅かな一票を日本経済の将来のために大事に投票するだけです。

あなたもご自身でここまでやってきた安倍政権によるアベノミクスの評価を自分なりにしてみてその評価を元に適切に投票してくださいね。

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