投資家の性格を二つに分けると次のようになります。
一つは自信満々に積極的に売買する投資家です。
もう一つは臆病に慎重に消極的に売買する投資家です。
あらゆる事象において中庸が大事ですが、このことに関してもどちらも極端ではいけないということになります。
その中で今日は後者の性格の持ち主の方々のことを考えてみたいと思います。
自己嫌悪
慎重に売買実践することは大切なことです。
闇雲な過剰な売買は継続した成功をもたらすことは決してないからです。
売買実践においてはある意味では臆病すぎる方が良いとも言えるでしょう。
ただしそれがきちんとしたリスク管理実践という意味での臆病であるかということになります。
つまり多くの投資家たちはリスク管理によるものではないのです。
そこで生じる感情は自己嫌悪です。
自分は駄目だ
損したらどうしよう
利益を逃したくない
こういった思考に陥る根本原因は自己嫌悪です。
自己嫌悪が生じる理由
何故自己を嫌悪してしまうのでしょうか?
それは相場では自分の思い通りに行くことがあまりないからです。
少なくとも100%の確率で自分の思い通りに行くことは絶対にないのです。
しかし自己嫌悪を抱いてしまう投資家というのは自分の失敗を認めたがらないのです。
自分の素晴らしい分析によって素晴らしいタイミングで仕掛けた玉が損切りとなると自己嫌悪が生じます。
自分には相場を張る能力が無いのではないかと考えてしまいます。
自己嫌悪とは常に自分がこうであると思ったことが実現しないことによって生じます。
自己嫌悪する必要性は全くない
しかし相場では自己嫌悪する必要性は全くないのです。
何せ長年相場を張り続けていて生き残り続けている私翁も今日もこのタイミングこそが絶好のタイミングであるとして仕掛けた取引において損切りに終わってしまって私の自信を持った考えが打ち砕かれ続けているからです。
おまえが下手くそなだけだと言う方々がいるならそれはむしろ傲慢な思考に陥っていて危険であると逆に述べたくなりますが、仮に私翁が下手くそなだけだとしてもやっぱり今日も上手く行かない取引を経験し続けざるを得ないのです。
ですからそこで自己嫌悪に陥る必要性は全くないのです。
あなたが自己嫌悪しようがしまいがあなたの思い通りに相場が動くわけがないのです。
この思考転換が本当に大事です。
あなたは相場の神様ではないのです。
私も相場の神様ではありません。
ただあなたと私の違いは相場で結果が出ないときに自己嫌悪するかしないかなのですね。
総合的な結果
人間はどうしても失敗したくないという想いがあります。
ですからどうしても失敗してしまうと自己嫌悪に陥ってしまうわけなのですが、相場では幸いなことに多少の失敗をしても大丈夫です。
明日も相場は開いていますし、いつでも適切な売買を継続できる機会は生じ続けているからです。
後はただただあなたがその適切な機会だけで出来るだけ売買するようにするだけなのですね。
ですから自己嫌悪に陥る暇には失敗から学ぶ、失敗は成功の素、失敗はプロでも今日もやっているということを理解することです。
大事なことは目の前の取引結果ではなく、何十回、何百回と売買をこなしたうえでの総合的な結果はどうかということなのです。
成功し続ける投資家
最後までお読みいただきありがとうございました。
結局自己嫌悪に陥ってしまうということはあまりに目の前の取引、あなたの投資家としての上手く行っていない現状にこだわっているということになります。
売買を始めて即上手く行って成功し続けるような天才トレーダーは極々少数ですし、目の前の取引を失敗また失敗と繰り返しながら少しずつ実践経験を積んでいって相場の真理というものを体得していくのが多くの投資家たちの相場道なのです。
私も例外なくその過程を踏みました。
その間大損も何度も繰り返しました。
自分の考えへのこだわりに何度も何度も翻弄されました。
それでも自己嫌悪に陥ることなくそこから学び、次の取引に向かっていきました。
その結果今があります。
あなたも上手く行かぬ日々が続いても自己嫌悪に陥らないでくださいね。
相場はあなたがどう考えでそれがいかに最高な考えだとしてもその逆を行くことがあります。
このことを強く認識してください。
そして一歩一歩決してあきらめずに適切な売買を継続できるあなたを自己形成出来るその日まで研鑽を積み続けて下さい。
そうすればいずれは一定の自己信頼が生まれ、結果いかんに関わらず淡々と市場の考えに従って売買し続ける、成功し続ける投資家になれるでしょう。