WBCから考える相場

独活日記(相場を生き抜くために)

WBCが始まっています。野球の国際大会ということで大谷選手を中心に盛り上がってきていますね。

日本代表は優勝候補の一角として君臨しており目標ももちろん優勝ですから勝って当たり前の勝負となり相当に厳しい勝負となります。

優勝候補でも負けるのが短期決戦の醍醐味であるのはサッカーワールドカップでも証明済みですね。

しかし最終的に勝利する国はやはり優勝候補の一角の中から選ばれることが多いという意味では日本も高確率で優勝できる可能性がある戦力が整っていることは間違いないことです。

いずれにせよほとんど負けることが許されない勝ち続けなければならない勝負は本当に勝負師の一人としては大きな学びとなりますね。

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相場師は勝ち続ける必要が全くない

ただ相場師は勝ち続ける必要性が全くありません。

総合的勝利を得るために個々の勝負で勝ち続ける必要性はないのです。

ここが他の勝負の世界とは異なる世界となります。

WBCはほぼ負けが許されない一発勝負の連続ですが、ペナントレースだとしても優勝するためにはある程度の勝率で勝たなければなりませんね。

ところが相場師は個々の勝負を繰り返して20勝80敗でも優勝してしまうというところが他とは全く異なる勝負師ということになります。

従って真理となる思考は特殊であり、故に普通の常識ある人間では成功し続けることはまずありません。

普通は勝負するなら勝たねばならない。

勝つためにどうすればよいか考えなければならないと思うのが常識的な思考となるからです。

私の個々の取引の勝利は2割ほどです。

過去数十年間の全取引においてたった2割しか勝利できていません。

しかし今もなお相場を張り続けることが出来ており相場師で飯を食い続けています。

私が生き証人であるということだけではなく、これが相場の真理ゆえに当然の結果ということになります。

相場師は勝ち続ける必要が全くないという非常識な常識を理解しましょう。

勝ち続けていても総合的勝利を得られるとは限らない

逆に述べるとこのようになります。

こちらも普通の勝負の世界ではあり得ないことです。

勝ち続けているということは圧倒的な成績となっている、つまり世界一であるとなるのが当然だからです。

99勝1敗で優勝できないということはまずありません。

ところが相場の世界ではそういうことが普通に起き続けています。

面白いものですね。

連戦連勝で利益を積み重ね続けていた投資ファンドが一夜にして破綻することが実際に何度も何度も繰り返されているのです。

ですから勝率9割の必勝法などと甘言を弄して誘ってくるものや新テクニカル分析指標を使って儲かるだとかいった類の相場情報は意味がないのです。

そこには相場の真理はないのです。

いくら高勝率でも総合的利益に成るかどうかは未知数ですし、どんな新しい指標を開発したところでそれが将来も通用する指標となるかどうかは分からないのですね。

勝ち続けていても総合的勝利を得られるとは限らないといった非常識な常識を理解しましょう。

大事な要素

ではどうしたらよいのでしょうか?

それはもうご存知期待値がプラスになればよいわけですが、せっかくですからWBC月間ということで野球を例に考えてみましょう。

野球では1対0でも10対0でも一勝ですね。

どんな勝ち方をしても一勝に過ぎずそれが最終目標となる優勝へ向けての大きな差となる要素にはなり得ません。

しかし相場ではこの点差も考慮されるということになります。

1対0より10対0の方が大きな価値があり、それが相場における最終目標となる総合的利益の達成、数字向上に大きな差となる要素になるということです。

いわゆる損小利大となるような取引群を形成することが大事であるということですね。

勝利した取引、その総合利益額が、敗北した取引、その総合損失額を上回るということです。

つまり野球で言うなら試合の勝率よりもすべての試合における総得点数が総失点数をどれほど大きく上回っているかといったことが大事であるということになります。

これを達成する上で試合の勝敗は関係ないということになります。

いかに負けるか?

相場では点差というものが大事な要素となる故にただ高確率で勝てば良いというわけではないということになってしまうのです。

そしてそこではいかに負けるか?ということが最重要となります。

0対1で惜敗するということがとても大事なのです。

そういった試合を多く作っていくことで勝率をほぼ意味ないものにするのが他の勝負事ではあり得ない相場の醍醐味です。

このブログでも何度も何度も述べていますが、損切りが大事ということですね。

損失管理が相場師にとっても最も大事な技術であり、基本となるわけです。

結果負けても最少失点で負けることが大事なのは相場だけの成功への鉄則です。

いかに勝つか?

次にいかに勝つか?が大事となります。

しかし間違ってはいけませんがいかに勝つかといっても勝つことを多くするためにはどうしたらといったいかに勝つか?ではありません。

勝つ内容が大事であるということです。

勝つことになるときにいかにして大量得点差で勝てるか?ということになります。

利を伸ばすということは意外と難しいものなのです。

含み損となるなら自動的に損切りされるとしても含み益となってもそれがただただ順調に拡大し続ける日々となるといったことは稀です。

大抵は上下運動を繰り返しますので含み益が増えたり減ったりしながら増えていくわけですね。

その中でどれほどの利益幅で利益確定し、勝利を確定させるのかといったところが大事となっていきます。

大量得点を叩き出して勝つのだが、どの程度の得点を叩き出して終えるかといったところの技術的な判断をしっかりとしなければならないということです。

この辺はこれが正解というものはない深淵な世界となりその技術は突き詰めても突き詰めても先があるというのが正直なところです。

しかしいずれにせよただ勝てば良いのではなくいかに内容を圧倒的な勝ちにするかといったことが他の勝負事にはない相場における大事な成功への鉄則です。

勝ち続ける必要が無い世界

最後までお読みいただきありがとうございました。

今日は今話題となっている野球のWBCを例にして結局相場の真理の話をしました。

現状日本代表は調子よく勝利し続けておりWBCにおいては点差がどうであれ最終的に勝利し続けることが大事となっていきますね。

7連勝すれば間違いなく優勝ということになります。

しかしその7連勝がなかなか難しいことなのですけどね。

7連勝なんてめったにしたことがない私としては奇跡の類です。

ほんと相場師でよかったなあとほっとする瞬間ですね。

相場師は個々の取引で勝ち続ける必要はありません。

この勝負師の世界における重要性の違いを理解出来れば相場をよりよく張ることが出来るようになることでしょう。

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