相場では誰彼があらゆることを言いたい放題述べていますね。
もちろん表現の自由は保証されていますから何を言っても構わないのですが、相場では本当に嘘ばかりがまかり通っています。
嘘が相場の真理であるかのごとくに吹聴されてしまっているわけですね。
その大きな理由は相場での勝敗が非常にシンプルだからです。
要するに株価が上がるのか下がるのかそれだけの話だからです。
そんな中で私は上がるものを買い下がるものを空売りなさいと頻繁に述べ続けています。
これを言うと大いに批判されますね。
ですから今日はしっかりとこの真意を述べてみたいと思います。
上がるものを買うということ
文字通り株価が上がるものを買うわけですね。
いつもはこの一言で終わりですが今回はこの辺を丁寧に掘り下げて語っていくわけですからこれで終わりではありません。
上がるものを買うとは具体的にはどういった状況なのでしょうか?
株価がただいま上がっている銘柄を買うということなのか。
株価が上昇トレンドにある銘柄を買うということなのか。
株価がこれから上がるだろうことが投資分析によって見込まれると判断した銘柄を買うということなのか。
どれも一理はありますが半分正しいものであるに過ぎません。
今非常に大事な言葉を私は述べましたがその真意が理解できるでしょうか?
半分正しいの意味
半分正しいものであるという言葉が大事です。
確かに株価がただいま上がっている銘柄を買うこともありますが、そうではない場合もあります。
確かに株価が上昇トレンドにある銘柄を買うこともありますが、そうではない場合もあります。
確かにこれから上がるだろうことが投資分析によって見込まれると判断した銘柄を買うこともありますが、そうではない場合もあります。
つまりこれらすべてそういう場合もあるという程度の一理以上の真理は表現していない半分正しいものであるに過ぎないのです。
上がるものを買いなさいと私はシンプルに何度も述べ続けているわけであり、それはまさにその通りなのですが、その真意を曲解してしまっては元も子もないのです。
時間軸の付加
さて詳細にかみ砕いて説明しましょう。
株価がただいま上がっている銘柄を買わない場合もあるということはどういうことか?
それはただいま下がっている銘柄を買うかもしれないし、横ばいな銘柄を買うかもしれないということです。
この意味は分かりますかね?
上がるものを買えといっている側からただいま下がっている銘柄を買うとはどういうことなのかとお思いでしょうね。
しかし全くこの言葉は矛盾しないのです。
要するに時間軸が違うのです。
日足でただいま上がっている銘柄ですが5分足ではただいま下がっている銘柄というのは普通にあり得るのですね。
月足でただいま上がっている銘柄ですが週足ではただいま下がっている銘柄というのも普通にあり得ます。
こういった局面において買う場合もあるということです。
つまりそれは日足を軸にして考え、5分足では下げている、週足では下げている局面だが買うということです。
これを一般的には押し目買いと言いますね。
上昇トレンドではない銘柄を買う場合もあるということも同じ発想です。
週足では上昇トレンドですが日足では上昇トレンドではないタイミングで買うこともあるということですね。
この発想は時間軸の付加をしているということです。
チャートは二次元の世界ですが、そこに時間軸を付加して三次元にするということですね。
しかしここでいう三次元とは数学的な物ではありません。
X軸、Y軸に、Z軸を加えて立体化するということではありません。
チャートはすでにX軸に時間がありY軸に株価が組み込まれた二次元画像ですからZ軸に時間を加えることは出来ないからです。
そのような数学的な立体化という意味ではなく時間軸の異なるチャートを付加して三次元にするというものです。
上がるものを買い下がるものを空売るの真理
要するにあなたはどの時間軸を中心にこの取引においては売買するのかということを決めることが大事であるということです。
上がるものを買えば良いのですが、あなたは分足で上がるものを買うのか、時間足で上がるものを買うのか、日足で上がるものを買うのか、週足で上がるものを買うのか、月足で上がるものを買うのか、きちんと時間軸を決めて立体化して決めておかねばなりません。
すべてで上がっている場合それは上場来高値更新をしている超強気な青天井銘柄を買っているわけですが、そういうものであっても結局はどの時間軸を主軸に売買するのかを決めなければいけないということになります。分足ならどんな青天井銘柄であっても確実に下落トレンドを築く瞬間は来てそういうときに上がるものを買うとして買ってはいけないということになります。月足でももちろん下落トレンドを築く瞬間はいつか来るかもしれませんが当面は来ないほどに強いからこそあらゆる時間軸で上昇トレンドとなっているということでありこの場合は目先の上げ下げを気にせずに保有し続けるということになります。
上がるものを買い下がるものを空売るの真理はつまり主軸となる時間軸のトレンドに従った仕掛け手仕舞いを実践するということです。
他の時間軸がどういう状況であれ関係なく最初に決めた主軸となる時間軸に従うという前提条件があった上で上がるものを買い下がるものを空売りなさいということになります。
平易な言葉を馬鹿にしない
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日は私翁が日頃から何度も言って飽き飽きしておられるだろう売買実践の基本について少し詳細に説明してみました。
言葉というものは曲解しやすく平易な言葉ほど馬鹿にしやすく、したがって専門用語を駆使してもっともらしく述べる役に立たない連中が横行しているわけですが、平易な言葉の中の真理をしっかりと理解し腹の底に収めることができる人は数少ないのです。
上がるものを買い下がるものを空売りなさい。
至極シンプルな言葉ですがこの真理は本当に奥深いものであり、主軸となる時間軸というものをきちんと認識した上での言葉であるということを今日は理解できたことと思います。
どうであれこの言葉を適切に実践継続して成功し続けることができない投資家は皆無です。
ですからその本質的な理解をして相場実践にしっかりと生かしてくださいね。