相場を張るということはリスクがあります。
少なくとも銀行に定期預金をすることよりもリスクがあります。
従って多くの人たちは相場を張るということに挑戦することはありません。
ハイリスクだからです。
そしてそれは正しい行動です。
貯蓄から投資へと政府などは盛んに述べますが、相場を張るということはほとんどの人たちにとっては博打と同類のものとなってしまうのです。
ですから安月給でも安定して毎月収入が入る堅実な仕事をして投資など一切しないでいくことが非常にローリスクで人生も安定します。
これが真理です。
ですから実際この世の多数派はそのようなサラリーマン人生を送る人たちがほとんどなのです。
では少数派となってしまう私のような相場師はどういった人間なのでしょうか?
今日はこのことを少し考えてみたいと思います。
相場におけるリスクの本質
上記した相場におけるリスクは巷でもよく言われている一般的なものです。
資産運用的にはその通りの話です。
しかし相場を張るということは私にとってはそれほど大きなリスクとはなりません。
実際しっかりとした資金管理で適切なタイミングで仕掛け手仕舞いを繰り返せば安定収益を出し続けることが出来るからです。
つまり誰でも私と同じようにやれるなら相場を張ること自体は大きなリスクとはならずかつ安定した高月給となり続けることになります。
ただ実際にそういう人が多くないのは相場におけるリスクというものには資産運用の観点からのリスクだけではないということを知らないからです。
相場におけるリスクの本質を見間違わないということがとても大切です。
投資家自身の精神的リスク
相場での成否はすべて投資家の心の問題である
私が何度も繰り返し反復しているここに行き着くわけですね。
投資家自身の精神的リスクといったことを考えないために多くの人たちは相場を張り続けることがハイリスクとなってしまうのです。
しっかりとした資金管理で相場を張る。
数学的に破綻確率ゼロとなる資金投下額はあなたの相場に使える総資金から算出すれば簡単に計算できます。
問題なのはそれをどんな相場状況であれ一貫して継続できるあなたの精神確立は出来ているのかどうかということなのです。
もっと利益を出したいと思い資金投下を過剰にしてしまったことが一切ないと言える人はほとんどいないと思います。
もちろん私も昔は何度もそういうことを繰り返していました。
利益を積み重ねていってこれは上手く行き続けると思ってもっと大きく儲けてやろうという思考が生まれて過剰な資金投下をしたら一気に逆行して即手仕舞い出来ずに酷い大損となったといった経験を何度も犯しました。
逆に損失リスクに怯えて仕掛けるとしても適正な資金投下が出来なくなってしまったこともありました。
こちらは決して悪いことではなく大損を犯した後などは相場を張るのを休止したり、資金投下をいつも以上に減らすことはとても良い効果をもたらすのですが、この当時はそういう意味ではなくただただ恐怖していた感情から行動できない状況に陥っていました。
このように相場におけるリスクの本質は投資家自身の精神的なリスクにあるということに気づけるかどうかということがまずは成功の生涯継続への第一歩なのです。
逆行に怯えず順行に奢らず
適切な精神状態とはこの心境ということになります。
長い相場人生においては常に逆の目が出続けてしまう局面ということを経験してしまいます。
私自身も39連敗といった不名誉な記録があります。
しかしその後の40連敗リスクを勇気を振り絞って冒して大勝利をした連敗明けの晴れやかな達成感は今でも決して忘れることは出来ません。
逆行に怯えてはならないということを経験的に学ばされた瞬間でした。
また利益を一定期間出し続けていたり、何をやっても上手く行ってしまうような状況になったときそこで好い気になってさらなる利益を狙って増長してしまったところで一気に手痛い目にあうということを何度も味わうことによって順行に奢ってはならないということを学びました。
結局はあなたも私と同じ経験を何度も繰り返すことで学ぶしかないことなのかもしれないのですが、このブログを読むことでその回数を減らして欲しい、出来れば私の経験知を知ることで避けられるようにして欲しいと思っています。
相場を張る上での適切な精神とは逆行に怯えず順行に奢らない心境を維持していることということになります。
相場は常にあなたを翻弄させる
もう一つ大事な相場の真理があります。
それは相場は常にあなたを翻弄させるということです。
例えば現在円安となっており円売りで大いに稼ぎ続けることが出来るように見えています。
しかし当たり前の話ですがその間、その経過をきちんと眺め続けている方々ならお分かりでしょうが、ただただ毎日順調に円安が進んできたわけではありません。
大きな利食いも入りますし、急騰急落もありますし、円安と見せかけて円高に持って行ったり、色々な値動きをしながら総合的には円安トレンドとなっているわけですね。
大きく円売りポジションをとってただただほったらかしておけばよかったというのは結果論です。
今回は確かにそのような強い円安トレンドとなっていますが、それはいつもそうなるわけではありませんので今回は大利となっても同じことをし続ければそうではない局面で今回の大利を埋めて余りある損失を出すリスクを取り続けることになってしまうわけですね。
もちろん途上で慌てて手仕舞いしてしまうといったことも生じます。その瞬間においては確かにもうトレンドが終わったのではないかと言った大きな逆行が起きることでそういう気持ちが起きてしまうことは否めないからです。
つまり相場は常にあなたを翻弄させるということを認識してください。
このことを何度も何度も反復してあなたの心の根底に置いてください。
私の例で行くならトレンドフォロワーですから適切な実践継続するならトレンドが出来るなら大利となりますし、トレンドが出来なければ小幅損切りとなるだけです。
相場は常に私も翻弄させますが、あくまでその翻弄は私がトレンドが出来るだろう適切なタイミングで仕掛けてもトレンドは出来なかったといった結果を出したという事象における翻弄であり、私自身がトレンドが出来なかったどうしようと精神的に翻弄されているわけではないということに気づいてください。
これは誰しも例外なきことです。
どれほど素晴らしい分析力に優れた投資家でもファンダメンタルがその方向性で間違いないと言っていても必ず相場はそうではないといった値動きをすることがある、つまり全ての人たちを翻弄する局面を形成し続けます。
ですからそこは諦める、分析しないと言うのではなく適切なタイミングを計らないというのではなく、結果を確信せずにただただ翻弄されてみせるといった精神状態に自分を形成していくということに集中することが大事なのです。
相場に大いに翻弄されよう
最後までお読みいただきありがとうございました。
相場に大いに翻弄されましょう。
私もあなたもどれほど研鑽して知識を得て経験を積んで絶好のタイミングだけで仕掛けても結果逆行してしまうことを相場は平気でやり切ります。
そのときはさっさと損切りするしかないのです。
一切こだわってはならず、そしてそのときの損失額がどうであれ、その前の含み益の大きさに後悔せず淡々と見切ることをやりましょう。
そのように相場というものを捉えることが出来るようになったときそのような精神を確立した投資家にとって相場はそれほど大きなリスクではないものとなります。
巷では相変わらずどんな銘柄が良いか、今の主題はメタバースだ脱炭素だ、相場はどうなるこうなる経済はどうなるこうなるとやって投資家の参考になるかのごとくくだらない情報をばら撒き続けているわけですが、そんな情報など一切なくてもそんなことよりも何よりも相場は常に自分を翻弄させるものだと理解し、相場に大いに翻弄されようと覚悟し、相場を張り続ける精神確立の方がずっとずっと大事なことなのですね。
何十年と相場を張り続けている私翁も今日も相場に大いに翻弄されています。
これはさらなる円安だぜえと円売りしたポジションがことごとく損切りの嵐となっていたりします。
しかしそれでいいのです。
結果は誰にも分かりません。
私の場合はたまに自分の思った通りに動くことがたまたまあればよいだけなので実際そういうことはたまたまたまにあり続けているのでことごとく損切りの嵐となるような相場に大いに翻弄されても全く何も問題ないのです。
そして誰にとっても自分の決めたやり方を適切にやり続ける精神が出来ていさえすればいくら結果としての数字において相場に翻弄されても全く何も問題ないのです。
今日はこの相場におけるリスクの本質というものをしっかりと理解してくださいね。