資金管理に関してはプロは当然行っている最も大切なことです。
ですから相場技術において資金管理について最重要と述べていない人間は素人ということになりますので本物と偽物を見分ける上で大いに参考になさると良いでしょう。いつも全力買いして追証の不安を抱える売買をしているなど素人以下で論外です。
プロにとっては当然すぎることなので私も基本的に述べることはしないのですが、いわゆるプロと称しながら追証になっているアマチュアが昨今多いですので多少は述べておくべきかと思い今日はちょっと当たり前すぎる話なのですが取り上げてみることにしました。
資金管理の重要度
というわけで資金管理がプロの相場師にとっては最重要な技術的な決め事となるはずなのですが、巷では銘柄選択ばかりがもてはやされています。
上手く銘柄選択さえできれば追証になるような事態になってもよいといった暴論を語る偽物も横行しています。
本当に困ったことです。
しかし当たり前のまず最初にきっちりと決めて生涯順守しなければならないことを意外と多くの投資家たちは優先順位が低いものとみなして平気で全力信用二階建てなどという博打をしてしまっているのですね。
相場師として生涯生き残るために銘柄選択よりも売買タイミングよりも大事な最重要なことが資金管理であるということをまず認識してください。
具体的な資金管理
資金管理において具体的にどのような管理をすればよいのか?
ということになったときにそれは破綻確率が0%になるように管理することといった結論となります。
その計算式は色々ありますが、それを正確に当てはめて愚直に順守し続けるといったような発想になることはありません。
基本的にどんなやり方を利用しても過去の数字が将来の数字を保証することはないからです。
実際に現実に売買を繰り返しながら反省検証を繰り返しながら安定的収益を目指すのが大事であり、そのための具体的な資金管理とは要するに破綻確率が0%になる、つまりは一生に一度あるかないかの余程の予期せぬことがあっても総資金を失うだとか借金を抱えてしまうといったような資金管理をしないといったことになります。
計算式を編み出した方、いわゆる巷にある数学者などによる方程式に当てはめてみたい人はネット上にいくらでもその手の情報は乗っていますので見てみると良いでしょうね。
しかし私はそこまで詳細に当てはめるべきものでもなくそれよりも何よりも破綻確率が0%になるようにするということが大切であるということを強調しておきたいということになります。
そのためにはまずは総資金がいくらあるのかを把握することが大切です。
あなたの総資金はいくらなのか?
意外とこれを把握していない投資家がいるので困ったことです。
あなたの総資金、つまり株式投資に充てることが出来る余裕資金の総額をきちんと数字として常に把握しておかねばなりません。
それはあらゆる資産、所得などの総計ではなく、生活資金などではない、予期せぬ事態において短期的に必要となる資金を除いた基本的に使う必要は当面ないだろう、仮にすべて失ったとしても何とか生きていける余裕資金の総額ということです。
非常に基本的な話ですが、そんなこと分かっていると言わずにもう一度自分自身再確認してみてくださいね。
その額が100万円なのか1億円なのか100億円なのか1兆円なのかですべてが変わってくるからです。
あなたの総資金はいくらなのか計算する上でその額は株式投資に充てることが可能な証券口座に入っている総資金額ということになります。
総資金に対する比率で常に考える
総資金が確定すれば後は簡単です。
総資金に対する比率ですべてを考えればよいからです。
一取引辺りの資金投下を総資金に対してどのくらいの比率にするのか?
一取引当たりの損失の総資金比率は何%以下に抑えなければならないか?
1ヶ月という期間でどのくらいの総資金に対する資金減、ドローダウンを許容するのか?
こういった自己規則を逐一決めて行かねばなりません。
何%にしなければならないといったことはありませんが、大事なことは総資金に対する比率で考えていき、当然ながら比率が十分小さいものである必要があります。
一例としての私翁の場合
私翁の場合を一例として挙げることで参考にしていただければと思います。
この私の数字が絶対的に正しいと述べているわけではなくこの辺は投資家それぞれで自由に決めればよいことですが、いずれにせよ大事なことは破綻確率ゼロとなるように設定するということになります。
私は基本的に総資金に対して一取引に最大10%までと決めています。
総資金1000万円の投資家であるなら一取引100万円までしか仕込まないということですね。
仮にこの取引において自分が仕掛けた瞬間に予期せぬ事態が発生して大逆行し連続ストップなどで一切手仕舞うことが出来ない状態となってしまってその投下資金すべてを失うことになっても総資金の10%が痛むだけとなります。
確かにこれは間違いない取引だと思う瞬間はありますね。
そんな瞬間は全力で仕掛けたくなるものです。
しかしそれは100%の確率で起こることではありません。
私の場合は70%の確率です。
つまり確実ではないですからその僅かな一つのタイミングにおける取引に総資金をすべてつぎ込む、その大半をつぎ込んでしまうといったことは愚かな行為であるということですね。
私の場合は資金管理という意味ではこれだけです。
後は損切り規則等々の細かい売買ルールはありますが、資金管理についてはこれだけで十分なのですね。
私は過去数十年相場を張り続けてきましたが、その間予期せぬ事態が次々と起こってきましたし、史上最大の不動産バブル相場とその大崩壊相場も実践してきましたが、この資金管理を順守することで生き残り続けることが出来ました。
このときは本当に凄い相場でもう素人でも簡単に儲かるのが株式市場であると言ったような展開で何でもかんでも大化け株でしたがそのような幸福な状態はいつまでも続かずにバブル崩壊し、バブル相場で儲かって勘違いした自称プロの投資家たちの多くが自説に拘り続け押し目買いだと難平し続けて借金を抱えて首を吊ることになった投資家も少なからずでした。
そういう人たちにそんなことしていると今はいいけど最終的には破綻だよと助言しても無駄なのです。
相場適性が無い人が相場を張ってしまっているわけですね。
残念ながらこれは今日でも同様で一定数生じてしまうのは仕方がないのですが、そういう人たちを一人でも減らすために私は資金管理の最重要性を述べ続けたいと思います。
私翁の場合はこれだけを順守することで大丈夫でした。
別段難しいことではないのですが、こんなことも順守出来ない投資家たちで今日も満ち溢れているのです。
本当に最重要なこと
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日は本当に当たり前の極々基本を述べました。
どんな圧倒的な予期せぬ事態が起きても追証になったり借金を抱えてしまったりすることのない資金管理で日々売買することの大切さを知って欲しいと思います。
結局余計なことをしてしまうのは常に投資家自身の心の問題であり、資金管理は最重要と述べましたがそれは相場技術的な数字的な部分において最重要ということであり、相場に関するあらゆることをすべて考慮したうえで最重要なものは投資家の心です。
資金管理をこうすると決めたところでそれを順守するあなたが確立出来ていないならただの机上の決め事に過ぎないわけですね。
もちろん資金管理の最重要性を知らないままに相場を張っている人たちにとってはそれを知ることは大事なのですが、結局知識などは相場を適切に張り続けるという意味では物の役に立たないですから知ってもそれをきちんと実践できなければ駄目で、出来ていないなら知っていないのと同様なのです。
結局いつもの結論になってしまったわけですが、それでも資金管理をきちんとしておけば仮にミスを犯しても取り戻せる確率は高まります。
ここは絶好のタイミングだ、今こそ全力で仕掛けるべき時だ
そうあなたが考えたその瞬間、もう一度この記事を思い出してください。
そして相場技術的、数字的な部分における資金管理の最重要性を再認識してその過ちを犯してしまうことを躊躇してくださいね。
それをやって一度大成功を収めてしまったらもう手遅れです。
誤った成功体験によって大失敗を犯すその日まで繰り返してしまうことになるでしょう。
人生としてはそれは自由ですし、博打者として生きるのも人生ですが、私は相場のプロフェッショナルですからそうなるためにはどうするべきか、当然やっていることは何かを述べなければなりません。
資金管理はその大前提となる基本中の基本ですからきちんと設定し、生涯順守し続けてくださいね。