日本の希望

徒然日記(相場以外の話題も)

セブン&アイHDの良い記事がありましたので紹介しておきますね。

何か新しいことをやろうとするときは当然ながら批判が起きるものです。

新型コロナウイルスの社会的受容をせよと述べれば感染拡大して死亡者が10万人なったらどうするんだと批判されます。

銘柄選択などどうでもいいと述べれば何を言っているんだ銘柄選択しなければ投資で成功できるわけがないと批判されます。

しかしそれを糧にして押し切って英断して大成功を収めている企業もあるのですね。

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セブンイレブンの批判の中での英断の歴史

セブンイレブンといった米国で流行っていたコンビニといった業態を日本に持ち込むことに対しては今更感ばかりで大失敗に終わるといった論説も多かったのですね。

しかし現実は圧倒的に広まって今日も日常的に使われ続けています。

さらに米国のセブンイレブンを救済したときも米国ではコンビニが業績破綻が相次ぎ時代遅れと見なされていたときで大きな批判が成されましたが、結局は米国におけるコンビニ業界の復活に大貢献してしっかりと再建して今では収益頭になっているわけですね。

そして今回のスピードウェイ買収に関してもガソリンスタンド併設店型ということで環境問題が生じるとして内部でも批判があり、一度は交渉は消滅してしまったわけですがコロナ禍でスピードウェイ側から改めて要望があるといった有利な条件となりやすい交渉となってそれでも巨額買収であったこともあり、株式市場は一気に急落してとりあえずそこからは戻した現状ということになっています。

経営者選択

結局ここから分かることは投資で大事なことは銘柄選択ではなく経営者選択であるということです。

優秀な経営者がトップにいる銘柄はどんな業界にいても将来性は高いですし、愚鈍な経営者がトップにいる銘柄はどんな業界にいても将来は危ういのです。

私はこういったコロナ禍で世界的に経済が打撃を受けているときに果敢にM&Aを行っていく経営者は総じて優秀であると見なしています。

長期投資をする人はコロナ禍の今こそまさに絶好の好機と攻めの経営、M&Aを敢行しているような経営者を探すと良いでしょうね。結局長期的に成長し続ける銘柄を買っていなければ投資家として大成功など収められないわけですからこういう危機での行動は経営者の優劣が非常にはっきりと見えやすくなり間違いも少なくなるでしょう。

そしてこのセブン&アイHDの井坂社長はこの記事における言葉を見ている限りにおいては優秀な経営者であると私は感じましたね。

社長が交代していく中で大企業は大体サラリーマン社長となって愚鈍になっていくことが多いのですが、セブン&アイに関してはここからまだまだ成長する意欲というものを感じ、株式上場企業たるものそうでなくてはならないと思います。

利益を過剰にもため込み過ぎている日本企業は多いですが、投資する気がないなら社員や株主に還元していくべきなのですね。社員の給料を大きく上げれば優秀な社員がより増えていきますし、株主還元を高めれば良質な株主が厳選されていき結局その企業にとってよい企業環境になるのです。

コロナ禍で不安や恐怖を煽るばかりで、日本の希望が全くない状況ですがやはり大成功企業には何かしらのそういった遺伝的な資質が残っているのかなと思います。

ずっと投資続けたいと思える日本企業は少ない

もちろんこの買収の成否が分かってくるまでにはこれから10年はかけていかねば見えてこないのでしょうが、いずれにせよこういうリスクを取ることを果敢にやっていかない限りいつまでも投資し続けるに値する企業とはなりえず、多くの日本企業はそこに適する企業ではないですのでさっさとMBOして消えてしまえと私は考えております。

ずっと投資し続けるに足る経営者があまりに日本には少ないのです。

大抵は巨額買収などしたり先行投資のために赤字転落などしようものなら批判され叩かれて株価が大暴落してその後低迷したままであることが多いですからリスクを冒すことを恐れるのでしょうね。

しかしまあ優秀な経営者であればその投資成果が出て回収期に入った段階で一気に収益を高めてきますのでそこで一気に投資家の評価を集めて株価を高嶺の花へと持っていくわけです。

私の投資家視点における思考はこちらで述べていますのでご興味のある方はそちらをお読みいただければ幸いですが、結局巷であふれるあの銘柄が良いこの銘柄が良いといった根拠としての各種数字やら割安割高やら業界が有望か将来性があるかどうか市場規模はいくらかといったことよりもその企業がどんな経営者かといったことがいかに大事かということを例証する事象であると私は考えており、ここは少ないながらも日本の希望であると考えています。

ソフトバンクの孫氏にしても日本電産の永守氏にしても、優秀な経営者は総じて巨額M&Aでも辞さずに行って大きく業容を拡大して企業価値を高めてくれますね。

ライザップの瀬戸氏などはM&Aをやり過ぎてしまってコロナ禍で本業も厳しくなって苦慮している状況ですが、しかし少なくとも小企業から始めて売上2000億企業にまで大きくしたことは一定の評価が為されても良いと思いますね。

単純にM&Aやり過ぎだ不採算事業でシナジーも少ないと批判することは容易ですし、確かに中身を見ると短期的にやり過ぎた感はありますが、しかしその意気込みは買わねばなりませんし、そのくらいのリスクを取る気概のない経営者は上場企業を止めてMBOして欲しいと思います。

闇雲なM&Aは数字を作るだけですし、資金繰り懸念も出ますから控えるべきですが、大きなリスクに果敢に挑戦することなく高成長することは不可能であり、ある程度の規模以上からはM&Aによる数字の方が元からの数字よりも圧倒的に大きくなっていることが普通なのです。

ですからずっと投資し続ける投資先としてはM&Aを果敢にしているかどうかといったことがとても大切な要素になります。

コロナ禍での日本の希望

最後までお読みいただきありがとうございました。

長々と投資のことを相場師である私が述べてしまいましたね。

私は経営者の語る動画を見たところで経歴を見たところでその経営者が本当に優秀かどうかを判別する人間観察眼は持ち合わせていませんので相場師として経営者の言葉など無視し、淡々と決められた自己規則に従って売買を繰り返して日々収益を上げ続ける仕事をしているわけですが、一人の日本人としては投資家としての視点を忘れずに素晴らしい企業が育って欲しいという想いは常に持っているということですね。

今回のセブン&アイHDの買収による資金繰り悪化懸念の急落がセリングクライマックスとなったということに長期的になるような大成功を5年後10年後に収めるといいですね。

コロナ禍で業績が厳しい状況の中での巨額買収劇は日本の希望が見える凄い決断であると私は評価しています。

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