米国市場の行方

相場日記(日々の全体相場観)

トランプ大統領誕生以降のNYダウ週足を挙げました。

今日はこのチャートを見ながら米国市場の行方を考えてみたいと思います。

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基本的に上昇トレンド

見れば容易に分かるとおりトランプ大統領誕生以降、ここまで一貫して上昇トレンドが継続しています。

あまりに正しい満点となる米国内経済政策を実践してきた大統領であったが故に非常に急角度に上昇トレンドが形成されてしまうことで急反落を起こし、しかし52週線をタッチすることなく推移してきたのですが、トランプ大統領の傲慢な対外政策が明らかになりつつある中で世界経済にとって大きな存在となっている中国との貿易戦争が注目されるようになり、実際互いに譲らぬ制裁合戦なども起こしており、それが世界経済減速懸念を呼び52週線にタッチしてしまってからクリスマス休暇の間隙を縫って大暴落をして200週移動平均線に迫る勢いまで急調整しましたが、FRBの適切な対応などもあり今年年初から急反発元の鞘に戻るまでの凄い勢いで上昇トレンドに戻して高値揉み合いとなっている現状です。

直近の分析

そして直近において三尊天井という形で再び米中貿易協議の行方に対してリスクが認識されて52週線を割ってきており、まさに教科書通りの展開となるのかどうか注目される節目となってきたということになります。

この水準で反発することができるのかどうか来週は相場としては大いに注目される事象ということになりますね。

基本的には昨年の急落の安値を大きく超えてくるのかどうかといったことが焦点になりますが、200週移動平均線が上昇トレンドとなっており、現段階においては一昨年の急角度過ぎる上昇トレンドの時間調整が昨年今年と継続していると見るのが妥当でしょう。

マスメディア等々を見ていると盛んに危機を煽る報道ばかりですが、相場師の立場から眺めていると現段階においては相変わらず米国市場は底堅いという印象を持っております。

米国経済は適切な国内経済政策によって良好な経済指標が出続けているのでそれが基本となって底堅さを示し続けているということになるのでしょう。

日本市場との比較

このあたりは日経平均株価のチャートと比較してみれば容易に理解できるでしょう。

同じ期間の日経平均株価週足を取り上げてみました。

米国市場と比較して圧倒的に弱い形状となっていますね。日本市場は昨年末の米国市場の急落に連動する形で200週移動平均線にタッチしてしまうまでに暴落してしまい、その後の米国市場の急反発にも相対的に弱い反発となり、米国市場が新高値更新に迫る勢いであったのに日本市場は一番目二番目の山にも全く迫ることができずにまさにこちらは三尊天井可能性大の再び200週移動平均線をタッチしそれを割り込む可能性というものを考えなければならない段階となっています。

この大きな理由は日本国内経済政策の失敗にあります。

10月の消費税10%増税も大きな重石となっており、この辺の政策大転換が参議院選挙を絡めた思惑とともにどういう展開が起こってくるのか否かが大きな鍵となってくることになります。

というわけで日本と比して米国市場は底堅い推移であるというのが直近の分析における結論となります。

米中共に妥協できるか

米国のトランプ大統領も中国の習主席も互いに譲らずといった表向きの演出はなされています。

問題はそういった表向きの報道で流れることではなく、裏における交渉の進展がどういった妥結となるのかということになります。

貿易交渉は基本的に永遠に終わることはありません。

情勢や環境も時代によって大きく変わりますのでその都度いろいろと互いに利益不利益が変わってきますので交渉し続けるしかないからです。

しかし世界経済を牽引する役割を担う二大強国が互いに傲慢に行き過ぎれば確実に共倒れとなる世界経済大減速が起きてしまうことになるでしょう。

このことを互いにどこまで理解するか、そして互いに妥協できるか、とりあえず一応の妥結というものを示さない限り相場の乱高下は継続するということになりましょう。

漁夫の利

最後までお読みいただきありがとうございました。

相変わらず米中貿易協議の行方が今年の焦点であるということであり、米中共倒れもあり得ると思いますがそうなることで漁夫の利を得られる国もあります。

それは日本であると日本人である私は言いたかったですし可能ではあったのですが、残念ながらアベノミクスの失敗によってその可能性は完全に消滅してしまいました。

その一方で大きな漁夫の利を得るだろう国は先日私もこのブログで取り上げました米国と大きな対立はしていない核保有国であるインドです。

こちらは英国との絡みもある面白い関係性の国です。

英国がEU離脱した後、インドとの関係性をさらに深めていくことは明らかです。

インドが米中の争いを尻目に漁夫の利を得て大きく飛躍する可能性というものを指摘しておきたいと思います。

それは株式市場としても米国市場を上回る底堅さを示しているということでも証明されているかと思います。

日本としてはお古の戦闘機法外な価格で買わせる主従関係著しい米国よりも共産党一党独裁の民主主義のない反日国家である中国よりもまずまず親日であり圧倒的成長可能性があり実際成長し続けており次代の覇権を取る可能性のあるインドとの関係性をもっともっと大きくすることが何とか生き残る道ということになるのでしょう。

情けない話ですが平成時代における政策の失敗継続によってデフレ脱却できずに世界経済が人口減の先進国でさえある程度の成長を果たし続けてきた中で日本だけが停滞し続けてきましたのですでにそういう段階にあるということを我々日本人は強く意識しなければなりません。

実際インドが漁夫の利を得ていくのかどうかこれからの世界情勢にも注目ですね。

相場師としては

相場師としては株価が上がるなら買いますし株価が下がるなら空売るということになります。

これは時代、環境、あらゆる変遷に対しても変えるべきではない大事な基本姿勢です。

円高方向に進むなら円買いを実践すべきであり、ポンド安が進むならポンド売りを実践すべきであり、インド市場が上がるならインド市場買いを実践しなければなりません。

淡々と市場の考えに従い続けるのが相場師の使命であり、そこだけが相場師が生涯生き残るための唯一の道ということになります。

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