全ての人がみな違う

独活日記(相場を生き抜くために)

我々はどうしても人を分類したがります。

米国人は自己主張が強いだとかフランス人は自尊心が強いだとか、中国人は利益しか頭にないだとか、もう言いたい放題です。

確かにある程度の民族性というものはあります。

しかし当然ながらそういう傾向があるという曖昧なものであり、その民族なら誰しもが一様に変わらないといった人間的性質といったものはありません。自己主張が出来ない米国人もいれば謙虚なフランス人もいますし利益よりも大事なものがあると考える中国人もいるはずなのです。

ただ一般的な傾向としてそういう人が多いのではないだろうかといった曖昧な印象でしかないのですね。

相場を張る上でこのことはよく考えて見なければなりません。

相場はグローバルな世界である以上、多様な民族が多様な考えで持って投資判断を下しているということが容易に理解できるはずだからです。

つまり一つとして同じ考えはないということです。

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投資家の数だけやり方がある

相場の世界は多様性の世界です。

つまり投資家の数だけやり方があります。

その中で短期で大成功を収めた者が書物を出したりすることで脚光を浴びますが、それはあくまでその人のやり方であってそれ以外の投資家たちにとっては特に役に立つものではない、最適なやり方ではないということなのです。

ですから他人のやり方というものは不要であると私は考えていて、故に私のやり方も詳細に公開することは生涯ないでしょう。

私に最適化された私だけのやり方だからです。

つまりあなたはあなたに最適化されたあなただけの相場の張り方を探し出すということが究極の目標となるべきなのです。

いずれにせよ投資家の数だけやり方があるということをまずは理解しましょう。

その理由

何故投資家の数だけやり方があるということが分かるのでしょうか?

その答えは簡単です。

あなたがとある株を買いたいと思って買ったとき注文を出すと確実に成立して買えることがほとんどです。

例外的に超過小資本銘柄などでは出来高ゼロなんてこともなくもないのですし、値幅制限によってストップとなることもありますが、大抵は売買成立します。

ということはあなたが買おうと考えて買った瞬間に売った投資家がいたということです。

もちろん銘柄によっては証券会社が色々と調整売買するといったこともあるのですが、ここではそういった細かい話はどうでもよく、基本あなたが買った瞬間に売った誰かがいるということを理解してください。

あなたが買いだと思ったタイミングで誰かは売りだと思ったタイミングであったということです。

つまりあなたのやり方とは正反対のやり方をやっている投資家があなたが株を注文して買えたという単純な事実によって証明されるわけですね。

あなたとは全く異なるやり方で投資をしている人たちがいるからこそあなたが買いたいと思ったタイミングであなたは実際に買えるのです。

多様性の世界で生きる

この圧倒的多様性の世界である相場の世界で生き残るためには結局は我が道を行くしかないということになります。

他人への依頼心を捨てる、つまり相場情報なる俗物はすべて遮断して自らの判断だけを採用し続けることが出来るかどうか?

これが多様性の世界で生き残るための最大のポイントです。

相場とは面白いものなのです。

圧倒的な資金量で円買いする財務省という存在がいてもしっかりと円売りする勢力がいてそれは財務省の圧倒的買いをすべて吸収していくのです。

吸収していかなければ決して売買成立しないからです。

どんなに相場を捻じ曲げようとしても極短期的には揺らいでも大きな方向性というものがあるならそこに逆らっても無駄なのです。

その意味はつまり、あなたが何を考えてどう売買しようとも市場は行きたい方向性に好き勝手に行き続けるということです。

これはとても大事なことです。

あなたがどう考えて売買しても市場は常に気まぐれであるということはどういうことか?

ああだこうだと言う評論家は無用の長物であるということはもちろんのこと、あなたの投資判断そのものが何とも不確かな判断であるということです。

それがあらゆる思考が集積する相場の多様性の世界です。

従って我が道を行くしかないのです。

自分だけの手法を確立しそれを淡々と実践継続する。

これが多様性の不確実な世界の中で成功し続けるための唯一の道です。

我が道を貫く

最後までお読みいただきありがとうございました。

結局すべての人が皆違うという当たり前の事実を再確認せよということになります。

自分の判断が論理的に正しくても結果が出ない可能性は存分にあるということに気づいて対処できるかどうかということです。

ここが本当に多くの投資家たちにとっては難しいことなのです。

自分が一生懸命に分析して出た結論を否定する行動をするということは非常に抵抗感を感じてしまうものなのです。

何度も何度も反復していることですが、この投資家の心の問題への対処が常に難問です。

全ての人が皆違う

この当たり前のはずの事実を当たり前の事実として感じられない瞬間が、自己へのこだわりが強い投資家は生じてしまうのです。

私とあなたの考えは違います。

そして違って良いのです。

違ってもどちらも成功し続けることも出来ますし、失敗し続けることも出来ます。

その分水嶺となるものは我が道を貫けるか貫けないかただそれだけのことなのです。

ここを理解できると一歩投資家として精神的成長をもたらすことになります。

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