相場では今日も何故株価が上がったのか下がったのかを各種メディアからブログ、YouTube等々至る所でああだこうだと述べられているどうでもいいものが転がっています。
何故どうでもいいものかというと今日以前の過去相場で起こったことを解説するならそれはただの結果論であり、将来相場で起こるのではないかということを予測するならそれはただの一個人の想像に過ぎないことだからです。
日々相場実践をしていく中で相場師が必要となることは今日以前の過去の結果論を知ることでもなければ将来における手前勝手な一主張を知ることでもないからです。
どちらも適切な相場実践をしていく上で有害にはなっても有益には決してならないからです。
ところが多くの投資家たちは今日もそのような情報を見ては過去に納得し現在を認識し、将来に希望するのです。
そこに潜む根本的な間違いは投資家として何故と思うべきことを正しく理解していないという点があります。
従って今日はこのことを考えてみたいと思います。
何故知りたがるのか?
何故多くの投資家たちはこのような相場情報を求めてしまうのでしょうか?
そこに潜む心理は結局はこれから相場がどうなっていくかが分からないという不安です。
すでに起きた過去を見てこれこれこういう理由で株価が上がった下がったというのを見てこれから同じようなことが起きたときに過去と照らし合わせて同様にこうなっていくのではないかということを考えられることによって不安を緩和します。
相場が将来ああなるこうなるという元証券マンだとか証券アナリストだとかファンドマネージャーだとか専門家のような肩書をもつ相場の素人たちの予測を見て自分の決断結果がどうなるかわからないことへの不安を緩和します。
私がいつも述べているように多くの投資家たちがくだらない相場情報なるものをどうしても見てしまう誘惑に駆られてしまうのは常に投資家の心の問題なのですね。
もしあなたが何かそういうこの銘柄がいいあの銘柄がいい、相場がどうなるこうなるといった情報を見ようとしている、毎日見らずにはいられないようなあなたであることに気づいたら、この投資家が相場情報を何故知りたがるのかといったことの真の理由を認識してください。あなた自身がそこに嵌っている状況に現在あるということなのです。
何故と思うべきことは別にある
株価が何故上がったのか下がったのか相場がこれからどうなるか、これらの何故は求めても意味がないものです。
それは何故かと言えば、それが投資家であるあなたの心の状態を相場で成功し続ける投資家仕様にしてくれないからです。
そういった相場情報は前述したように不安の緩和をもたらしたり、将来への期待や希望、自分の考えへの補強、固執につながっていき、適切な売買実践継続というものを怠らせる方へと誘導してしまいやすいのですね。
投資家として何故と思うべきことは別にあるのです。
多くの投資家たちが今日も解答を探し求めている場所にはないのです。
あなたは前提条件としての何故と思うべきことが全く違っていたということに気づいて欲しいのです。
何故あなたは今実践したのか?
投資家にとって必要なことはこれだけなのです。
何故今このタイミングで仕掛けたのか、何故今このタイミングで手仕舞ったのか
これはしっかり思わなければならないことです。
ファンダメンタル分析によるものなのかテクニカル分析によるものなのか直感なのかどうであれ何故なのか聞かれたら詳らかに説明出来なければなりません。
多くの投資家たちは自分が何故今その実践したのかが曖昧なままに実践していることがあまりに多いのですね。
懸命にどんな銘柄を選択して実践するのかと奔走する程にはこのことを思わないのです。
しかし投資家にとって唯一何故と思うべきことはこれなのです。
何故と思うべきこと
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日は何故と思うべきことを確認しました。
当たり前のことであると思われたかもしれませんがもう少し丁寧に詳細に理解する必要があります。
何故今仕掛けようと思ったのか、何故今手仕舞おうと思ったのか、これだけが唯一無二の何故と思うべきことであるということです。
それ以外は一切何故と思う必要はないということに本当に注意してください。
他の何故株価が上がったのか下がったのか、何故相場がこれからああなるのかこうなるのかといった一切合切の何故と思うことをあなたの頭の中に取り入れてはいけないということをしっかりと認識してください。
この心理形成を常に保ち続ければ相場情報なるものに手を出そうと思う、要するにこの銘柄が上がるだとか相場がどうなる経済がこうなるといったような相場の素人である各種評論家の言説に誘われることなく無視して相場実践できるようになります。
そしてそのことが適切な実践継続につながり、成功し続ける投資家であるための精神確立を成しているあなたということになるのですね。