いきなり禅問答のようなことを述べてしまいました。
しかし奇をてらったわけではありません。
相場の真理としてこれ以外に表現方法が見つからなかったからです。
今日はこのことをじっくりと説明してみたいと思います。
相場は容易である
まずは相場は容易であるということから考えてみましょう。
相場というものは結局自分が仕掛けた後株価が順行すれば利益を得られ逆行すれば損失が出るだけの話です。
ですからいかにして仕掛け後に株価が順行する、自分の仕掛けた方向性に進むタイミングを選ぶかが大事となります。
この点で相場は非常に容易です。
相場を張る上で何をすればよいのかということが小学生でも容易に理解できるものであるということですね。
相場は難解である
次に相場は難解であるということも考えてみましょう。
相場は理屈が必ずしも通用しない世界です。
要するに理屈ではこうなることが正しいというものがあってもその通りに株価が形成するわけではないということです。
だからこそ企業価値から見て割安割高というものが生じるわけですし、様々なテクニカル指標によって買いシグナルやら売りシグナルやらが生じるわけです。
つまりどれほど時間をかけて正確な分析をして予測しようとしたところで株価の値動きはアットランダム、偶然性に因るところが大きいということです。
これは難解です。
どうやってもどう考えても完璧に理解することはできない世界ということになるからです。
相場の真理
これでご理解いただけたでしょうか?
相場は容易であり難解です。
この言葉の本質は何をすればよいのかということの理解の容易さと、理論的に正しいことをしたとしても結果が出るわけではないという難解さが同居しているということです。
ここに相場の真理があります。
この禅問答のような相矛盾するように見える容易さと難解さを同時に対処するということが相場で成功し続けるための大いなる鍵となります。
具体的な対処法
それは常に総合的視点で自分自身の売買を俯瞰的に見るということです。
禅で言うところの空、有って無いもの無くて有るもの、自分自身と無限の宇宙のような何かとのつながりを認識する感覚、そういった視点で見つめるということです。
つまり個別的ではなく総合的に各取引群を見ていくことが大事です。
この取引では上手く行ったがあの取引では上手く行かなかった。
これは利益が出てあれは損失が出た。
理論通りに行った行かなかった。
結果が出てしまった出なかった。
こういった全ての取引における個々の現象に目を向けるのではなくそうやって売買を繰り返していって最終的総合的に資産増殖の方向性にあるのかどうか、現状の資産減少は一時的な経過にすぎないのかどうかということに視点を集中させることが具体的な対処法となります。
寛容な精神
最後までお読みいただきありがとうございました。
相場は矛盾が常に同居した世界です。
それ故に論理的思考が必ずしも通じない世界となり、それが人間心理上大きな苦痛となって投資家に降りかかっていきます。
従って私は敢えて相場は容易であり難解であるといった矛盾した言葉を使いました。
まあそういうこともあるよね、理屈通りに行かないのが相場だよね。
そういった寛容な精神を確立できるためにもこの相場の真理をしっかりと認識してほしいのです。