相場師にとって時間の概念はとても大切なものです。
いつ仕掛けいつ手仕舞うのかそのタイミング時間を計り保有時間を決める決断を日々していかねばなりません。
その多くの時間のなかであなたが相場師として生きていくに当たって最も大切な決めなければならないことはどの時間軸に生きるのかということです。
今日はこのことを考えてみたいと思います。
時間軸の種類
多くの人達はすでにご承知のことと思いますが復習も兼ねて丁寧に考えていきましょう。
時間軸は基本的には分足、時間足、日足、週足、月足とあります。
チャートにおける足組の時間単位の違いとなり、それぞれで5分足やら15分足、1時間足やら4時間足、等々さらに細分化されることもあります。
このような様々な時間軸がある中でどの時間軸を中心として売買するかということを決める必要があるのです。
私の場合
私の場合は日足を中心に売買をすることを基本としています。
ときに時間足、ときに週足を基本として売買することもありますが取引の多くは日足チャートを中心に売買タイミングを計っています。
従って取引はその日に完結することも多く、その多くは数日中には終了し、長くても数ヶ月の内には終わることになります。
それはすべて私の自己規律におけるタイミングが来たら淡々と実践するということになりますが、私の場合はかなりきつく損切り見切り水準がありますので残念ながら手仕舞うことになってしまってその後にスルスルと順行していってしまうといった何とも嫌な経験も数多くこなしています。
そして日足において全く大きな調整局面を迎えることなく何年もトレンドが続くことは滅多になく、ほとんどが数ヶ月のうちにはトレンドを崩してしまうので私が保有し続けることになることはほとんどないということになります。
より短期の時間軸
私の例を挙げました。
私はそういうわけで日足を中心に取引をこなしています。
これが時間足を中心とするなら私より短期のスイングトレーダーとでも呼べばいいですかね。私もこの範疇であるとすることも出来る曖昧な言葉です。
分足とか板読みで売買する人はデイトレーダーということになり、その取引の多くは持ち越すことはありません。
さらに1ティックを細かく取り続けるスキャルパーというのもありますが、この辺は最近では人間より優れたAIの時代になってきています。
最終的には私の領域にも優れたAIが入ってくる可能性はありますね。現状では凌駕出来ていますがこれからはわかりません。
より長期の時間軸
私が見切る局面において押し目買い戻り売り機会を狙っているのが週足を中心として売買しているポジショントレーダーとでも呼べばよいのでしょうか。一般的な投資家は基本的にはこのくらいの期間で見ているかもしれませんが、こういう人たちは数年くらい保有し続ける可能性はあります。週足においてはそのくらい一方向のトレンドが継続することは間々あるからです。
そして月足を中心に売買している方、長期投資家ということになるのかもしれませんが、長期トレーダーという言葉は世の中に広まっていませんので実際にこういう人は皆無でしょう。
長期に考える人の多くはファンダメンタル中心ということで月足チャートがどうこうといったことは見ないことがほとんどだろうからです。
いわゆるテクニカリストではないということですね。
あなたはどうするのか?
この様々ある時間軸の中からあなたはどの時間軸を中心に売買していくのか決める必要があります。
何故ならその基準を決めないと売買に一貫性が保たれないからです。
具体的に言えば売買が杜撰になるということですね。
デイトレードのつもりで始めたけど塩漬けになったので何年も保有し続けることにしたなどという本末転倒な事態を引き起こしてしまうリスクが高まるのです。
最初から数年という時間軸で売買すると言うのならまだよいのですが、大抵は上手く行ったらこの辺で利益確定しようと計画していながら上手く行かなかったから時間軸を長くするといった失態を犯しがちになります。
従ってあなたはどの時間軸を基本とするのかきちんと決めなければならないのです。
どれでなければいけないというものはありませんがしっかりと決めることが大事です。
相場にどこまで時間をかけられるのか?
その判断基準はまず何よりもここになります。
デイトレードをする場合は場中が見られることが必須であるため基本的には専業トレーダーということになります。
昼休みにちょこっと見てというようなサラリーマンの方もおられるのですが、止めた方がよいと私は考えます。
相場が気になって本業の手が進まないなどという事態にもなり得るからです。やるとしても私同様日足中心にするか出来得れば週末に検討する程度でよい週足中心のポジショントレーダーが健全でしょう。
どの時間軸であれ正しく行えば利益は出続けますのでぜひとも無理なやり方だけは止めて下さい。
自分の人生環境を見てどの程度相場のために時間をかけられるのかを考えて決めてください。
長い時間軸であればあるほどゆっくりと考える時間があり準備時間も少なくなります。
私のような専業相場師といった立場になりますと毎日多くの銘柄の足組をチェックし続けますのである程度時間がかかります。
大事なことは一貫性を保つこと継続性を保つこと。
いくら儲けたいだとかもっと売買したいだとかいったあなたの相場に対する願望ではなく、相場を適切に張り続けることができる環境作りに専念してくださいね。
時は金なり
最後までお読みいただきありがとうございました。
時間は大切なものです。
その大切な時間を割いて相場を張るのですから適切な売買をして欲しいと思います。
そのためにはしっかりと基本となる時間軸を確定させてそこに集中して取り組むことです。
時間軸の違いによって同じ相場師でもやるべきことが異なってきます。かけなければならない時間も異なってきます。
適切にやれればという前提条件を置けば高頻度売買となるデイトレーダーの方々が最も効率よく利益を出し続けることが可能ですが、そもそもそれが出来る環境に自分はあるのかどうか、そこまで追い求める必要があるのかどうかよく考えてみると良いでしょう。
時は金なり
お金も大事ですが時間も大事であり、それは限られたものである以上、何に使うかは人生にとって非常に大事なことになるからです。
私のような相場狂であるなら相場を張ることが楽しいですからそれが人生でよいのですが、多くの方々はそうではないのですからよくよく考えた上でしっかりと基本とする時間軸を決めて他の時間軸に浮気することなく徹頭徹尾実践することが大切です。