売買停止と聞くとどんなイメージを抱くでしょうか?
多くの投資家たちが描くイメージはおそらく何らかの材料において不確かな段階であり情報が確定するまでの間売買できなくなることとなるでしょう。
しかし売買停止と聞いたら真っ先に思い出さねばならないことがあります。
株式市場の制度上の話ではなく投資家であるあなた自身のとても大事な話なのです。
投資家も人間
当たり前のことながらすべての投資家が人間です。
そして人間であるということは完璧に売買し続けることが出来ないということになります。
決められたことを決められたとおりにやり続けることは人間にとって意外と難しいことなのですね。
そもそも決められたことを正しく理解していないという能力的なものもありますが、わかっちゃいるけどやめられないというように感情的に出来ないことが生じてしまう、ミスをしてしまうというのが人間です。
ですからすべての投資家が売買判断を間違うことがありますし、手痛いミスを犯すこともあります。
これは誰しもいくら注意していても決して避けられぬことなのです。
投資家も人間である。
まずはこれを理解する必要があります。
売買停止規則
最も大事なことは間違わないようにすることではないのです。
間違ったときに売買停止規則を実践するということです。
決められたことを決められたとおりに実践できなかった取引が生じた場合、その反省をするとともにどういうことをどこまでしでかしたら売買停止するのかどのくらいの期間を置くのかの規則を決めて遵守することが大事なのです。
私は細かい自己規則を決めておりそのことにどの程度違反したら売買停止するのか決めています。
具体的基準としては違反を起こすことによって出してしまった結果、月単位での許容損失額を超えてしまったらその月は一切売買停止するという厳しい規則を決めて守り続けています。
この売買停止規則があるおかげで相場を日々張り続けたい私はそうならないように細心の注意を怠らずに毎日自己監視をしています。
売買記録をつけてその売買の損益がどうこう以前にきちんと自己規則に従った正しい資金管理の正しいタイミングでの売買であったかを確認しています。
さすがに最近ではこの売買停止規則に引っかかってしまうような売買は一切しなくなっておりますが、かつては結構引っかかり相場を張ることができない日々というものを作っていました。
自制というもの
投資家にとって一番難しいことは投資しないことであると私は考えています。
投資家なのだから投資しなければならない。
投資しなければ投資家ではないという思考に陥りやすいのですね。
実際多くの投資家たちが常に何らかの株式保有をしたがる傾向にあります。
しかし適切に投資できない状況にあるなら、不適切な投資をしてしまったなら、まずは冷静に自分を見つめ直す必要があるのです。
なぜならそのままに次の機会を求めていけば再び不適切な投資をしてしまう確率が高いからです。
その行き着く先は資金破綻です。
それを防ぐために自制というものが必要となるのです。
意外と自分は自分のことが分かっていない
手痛い損失を出したときその投資家の精神的衝撃は大きいものであり自分で思っているよりずっと根深いトラウマとなってしまっていることがあります。
しかし自分ではそのことに気づかず、反省検証したから次の取引に向かってしまってよいだろうと間を置かずに売買を再開してしまいます。
意外と自分は自分のことが分かっていないということに気づきましょう。
私が日々自己監視を怠らないのは私は意外と私のことを分かっていない、私の心の問題に気づいていないということを理解しているからです。
相場においては常に何事にもこだわらずに客観的に売買を繰り返さねばなりませんので自分自身の気づいていない精神的負担が売買判断に影響を受けてしまうものです。
そしてそのことを気づくためにも数字で、客観的に売買停止規則を定めて自分自身に課すようにし、その失態に対しての罰則を科し頭を冷やす冷却期間を置くことが大事なのです。
投資家として成功し続けるために
最後までお読みいただきありがとうございました。
株式市場においてはその銘柄に何らかの不確かな情報が流れたときなどにその事実性が明らかになるまで売買停止するということが今日も成されています。
しかし投資家自身の売買停止規制というものは全く何もない状態です。
そこで自分で自分にそれを課せる投資家であるのか、実際に課しておりそれを遵守し続ける投資家であるのかといったところに投資家として成功し続けるための鍵があるのですね。
すべてはあなたが盤石な精神を確立して適切に売買出来続けるための自己売買停止規制ですからぜひとも設定していただきたいと思います。