仮想通貨の代表格であるビットコインの暴騰が起きています。
テスラ社がビットコインを大量保有し、ツイッター社も保有を検討しているというようにグローバリズムを標榜する国家無き人たちにとって仮想通貨は魅力的に映るのでしょう。
実際ビットコインは価値を保証してくれる国家がない価値無き通貨ですからその値に意味はありません。
仮想通貨には価値判断がありませんので1ビットコイン0.000001円でも驚きませんし、1ビットコイン100億円でも特にどうとも思いません。
まさに無価値通貨の神髄というわけですね。
無価値ということはゼロではなく数字の値は何でも良いという意味です。
株式市場に登場する多くの企業は常に企業価値というものが図られ、その業績によって比較検討され妥当株価というものが判断されます。
しかし仮想通貨にはその判断基準がありませんので値はいくらでも関係ないということになるわけですね。
まさに金融のグローバリズムの極致が仮想通貨という形態なのでしょうね。
ここで大事なことは需給のみです。
圧倒的資産を持つテスラ社がビットコインを購入した。
そこに続くグローバル企業が続出しようとしている。
それが大きな需給ギャップを生み、暴騰している。
それだけの話でしょうね。
需要が高まれば値は上昇していきます。
相場師としてはまさに流れについていくだけで大利が出ます。
しかしここで一つ大問題があります。
無価値のリスク
株式市場においても過小資本銘柄などでは特にこのような暴騰暴落が起こっています。
バブルだバブル崩壊だと述べられますね。
バブルだバブル崩壊だと述べるときにそれは当然ながら株価が乖離を伴って暴騰しているからバブルというわけではなく、その銘柄のファンダメンタルから分析した企業価値と比して異常水準に株価があるときにバブルと呼ぶわけです。
つまり株式市場においては常に銘柄におけるそれぞれの企業価値というものがあってそれが妥当株価、常識としてあるなかでの異常乖離、バブルかそうではないかの判断があるわけですね。
ところが仮想通貨にはそれが一切ありませんのでそもそも論としての妥当価というものがないのです。
ここに無価値のリスクといった新しいリスクが生じます。
私は相場師ですからファンダメンタルは無視して売買します。
バブル相場であるなら買いますし、バブル崩壊相場であるなら空売ります。
そしてしっかりと大利を得るわけですね。
しかしながらその手掛ける銘柄のファンダメンタルを知らないわけではないですし、その企業価値を認識していて売買するのかどうかといったことが非常に大事なのです。
ビットコインにはそれが無いために私には残念ながら手掛けられません。
それが私の相場師としての限界かもしれませんし、新時代の相場師たちは無価値のリスクというものを恐れないのかもしれません。
コロナ禍における緊急的金融緩和と財政出動の影響
現状はこのことにも大きな影響があるといえるでしょう。
異常な金余り状態が世界中で起きているということです。
コロナ禍によってやらなくてもいいロックダウンなどをして経済破壊している愚かな国が多いですからそれを補填するために緊急的に金融緩和や財政出動を行っていますのでそれが必要以上の金余りを呼んでその行き場として仮想通貨にも向かっているといった現状があるのでしょう。
この辺の歪はいかに上手く修正するかコロナパニックを続ければ続けるほど難しくなっていきます。
ですから私はいち早くコロナパニックから脱し、新型コロナウイルスの社会的受容をして、インフルエンザ同様永遠に付き合い続ける風邪として扱うように認識を改めなければならないと主張し続けているわけですが、これが遅れれば遅れるほど株式市場においてはバブル相場が起きてそれが大きくなり崩壊も巨大化していくことになります。
相場師としては絶好の機会ですので一度に二度おいしいことになるわけなのですが、経済運営をすべき立場の人間にとっては失政であり、バブル相場やバブル崩壊相場はその過程で悲惨なことになる人も少なからず呼んでしまうのでそうならないように政府関係者は舵取りをしなければなりません。
現状のビットコイン暴騰相場はその警鐘をしていると私は捉えています。
仮想通貨にバブルはない
最後までお読みいただきありがとうございました。
私はビットコインの暴騰とは述べましたがバブルであるとは述べていないことに気づかれたでしょうか?
もちろん私は意図して言葉を使い分けています。
仮想通貨にバブルはないのです。
何故なら実態価値との大きな乖離をしている値にあることがバブルと言うわけですが、その実態価値がビットコインには無いからです。
ビットコインは1ビットコイン1000万円でも1億円でも100億円でもバブルではありませんし、1ビットコイン1円でも0.1円でも0.00000001円でも逆バブルではないのです。
ただ暴騰暴落を繰り返して値を付け続けるだけのものということになります。
その無価値のリスクを許容できる人はまさに仮想通貨で稼ぎ続けることが出来るのでしょう。
それは私には出来ないことなのでそれが出来る人たちは凄いなと思いますね。
投資家心理の進化系と呼ぶことも可能なのかもしれません。
相場は時代とともに変遷していきますので常にそこに適応していかねば生き残れません。
現在のビットコインの暴騰はコロナパニックの代償的な意味合いがあると私は認識していますが、これも相場です。
本当に相場とは奥深く未知なるものであり続けているというのが何十年と相場を張り続けてきてもなお張り続けたくなる大きな魅力なのでしょうね。
ビットコインのこれからの行方にも注目です。